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■第583回(平成26年2月18日)
平成26年2月18日(火)午後2時から、RKB毎日放送本社会議室で開催した。
<出席者>
審議委員……… 倉富 純男(委員長)、岩松 城(副委員長)、小野 史記子、川原 道憲、谷水 利行、森 重隆、山渋 久美子、川上 知昭、堀江 広昭
放送事業者……… 井上 良次社長以下18名
<議題>

番組審議 「嗣治からの手紙〜画家は、なぜ戦争を描いたのか」
放送 平成26年2月11日(火・祝)13:55〜14:50

<審議概要>
この番組は画家・藤田嗣治が戦争期に友人の画家に宛てた未公開の手紙を通して、画家たちが戦争という特異な時期をどのように過ごし、なぜ戦争記録画を描いたかを追うドキュメンタリーです。
戦争画を描いた画家たちの運命は、戦後暗転します。絵画を戦争の宣伝に利用させたという理由で社会から糾弾され、戦争画はいつしか歴史の闇に封印されました。同時に画家の実像も見えなくなりました。

中でも、画家・藤田嗣治は、玉砕相次ぐ敗色濃厚なときにあっても、「戦争と芸術」というテーマに立ち向かい、そのために、藤田は異国の地に去り、生涯日本に帰ることはありませんでした。
番組には、これまで70年近くも友人の画家のアトリエに眠っていた藤田嗣治の肉筆の手紙をはじめ、藤田が描いた代表的な戦争画「アッツ島玉砕」、「サイパン島同胞臣節を全うす」「血戦 ガダルカナル」など、普段あまり目にすることができない貴重な資料、絵画が多数登場します。

委員からは
・「なぜ戦争を描いたのか?戦時中、国民を高揚させる」という語りがあった。平和な今こそ、戦争の悲惨さを語り継がないといけないと感じさせた。
・戦後70年がたったが、戦中を過ごした祖父、自分と重なるとおもえた。国の教育、プロパガンダがいかに人々を不幸な目に遭わせるのか考えされた。今、生きている時代を考える上で価値ある番組だ。
・深いテーマでもありなかなか理解できなかった。何度も見直した。見ている人に何かを感じ、考えて欲しいということだろうと思う。
・戦争という難しいテーマに正面から果敢に取り組んだ。本当に骨のある番組で賞賛に値する。
全体的に難しいが、久しぶりに、本当に考えさせる良い番組だったとの評価でした。
一方、
・もう少し時間があれば説明も丁寧にできたのでは。
・ナレーターをもう少し考えた方が良いのでは。
・解説を上手にしないと一回見ただけでは解りづらい。
との指摘がありました。

制作者側から、藤田の全体像や歴史を描くのではなくて、手紙に特化して、事実を積み重ねる手法をとり、あえて制作者から答えを出さなかった。舌足らずの面もあったが、視聴者によって全く感じ方が違って来るだろうと言うことを狙い、一緒に考えてゆきましょうと提示した。
今、日本の置かれている状況を考えたとき、70年前の記録を今のうちに撮っておかなければならないと考えている。
また、重くて、暗いトーンではあるが、若い層からの反応も好意的だった。
と、説明がありました。


<次回開催予定> 平成26年3月18日(火)