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第601回(平成27年11月17日)
 第601回番組審議委員会を11月17日(火)午後2時から、RKB毎日放送本社会議室で開催した。
<出席者>
審議委員……… 相戸 晴子、稲谷 陽一郎、今川 英子、川邊 貴俊、坂口 淳一、佐々木 希、西 秀博、野沢俊司、渡部 一也
放送事業者……… 井上社長以下19名
<議題>
(1)番組審議 『抗いの記  記録作家 林えいだい』
平成27年10月2日(金)深夜1時55分〜3時22分放送

(2) 業務報告
<議事の概要>
徹底した聞き取り調査をもとに、戦争の悲劇や次世代に語り継ぐ55冊のルポルタージュを世に送り出した記録作家の林えいだいを追ったドキュメンタリー。
記憶の風化に抗いながら、林は権力の前に沈黙を強いられた時代の狂気を記録し、人間の命の尊さを問いかけるとともに、戦争に無関心になりつつある日本社会に警鐘を鳴らすという内容。


委員からは
・戦争を知らない世代が8割を占めるとも言われる現在、戦争のもたらす狂気を未来への教訓として語り継ぐ意味は重くなってきている。そういう意味当番組は真摯な取材で、林えいだい氏の思いをよく伝え、メッセージ性のある骨太の作品だ。
・老骨、病体に鞭打って、取材に取材を重ねる林さんの姿。その過程で改めて戦争の悲惨さ、不条理さについて強く訴えてくるもので、彼の気迫、執念、そういったものが十分に伝わってきた。
・林さんの真実を追求したいという強い信念を持ったインタビュー、それを補うモノクロの写真、そしてCG、それをつなぐ青い空などの新鮮な映像、それぞれシーンに合った田中泯さんの大変重厚な語り口のナレーション、またBGMがとてもよい演出となり、わかりやすく見入った。



一方で、
・深夜1時55分から3時22分というような時間枠ではなく、ゴールデンタイムに放送してほしい。
・戦争は悲惨であり、理不尽なことばかりであるが、既に戦後70年を経て、社会の大勢を戦後世代が占めるようになった現在にあっては、未来志向的な方向に進めることもメディアの大きな役割ではないだろうか。
という意見、提案があった。


制作者からは
・RKBでは今年、さまざまな番組で、戦争体験の記憶が薄れていく中で、平和への願いを未来につないでいきたい、そういう思いで戦後70年に取り組んでおり、今回もその一環の番組。
・重い病と闘いながら、記憶の風化に抗う記録作家として、闇に埋もれた史実を追い求めようとする林えいだい氏に真正面から向かい合った作品。
・林えいだいさんの言葉、文章にはフィルターをかけずにそのまま出し、本当に尊敬すべき、もう今ではちょっと時代おくれだが、現場主義の一人の記録作家が一生懸命現場を歩いている姿を通して、今の人にもう一回その時代を振り返る必要性というのを感じてもらいたいという狙いがある。
と説明があった。

<次回開催予定> 平成28年1月19日(火)14:00〜