RKB毎日放送株式会社

番組審議会報告

RKB毎日放送番組審議会の議事概要

第608回(平成28年7月19日)
第608回番組審議委員会を7月19日(火)午後2時から、RKB毎日放送本社会議室で開催した。
<審議委員>総数 9名
審議委員……… 相戸 晴子、葦津 敬之、黒田 明、佐々木 洋子、庄崎 秀昭、坂口 淳一、西 秀博、野沢 俊司、
渡部 一也、
放送事業者……… 井上社長以下21名
<議題>

番組審議
ラジオ番組「私の故郷はどこですか ~中国人記者が見た中国帰国者のいま~」
2016年5月30日(月)
2305-2349放送
プロデューサー 竹島 史浩
制作統括    大村 由紀子
構成      児玉 克浩
取材      孫  嘯林
 
<議事の概要>
委員からは
・70年たって世代が変わっても戦争の傷跡は消えていない。故郷の意味合いというのを改めて考えさせられ、見方が多岐にわたっていて、改めてこの戦争というテーマの複雑さというのを感じた。
・映像がないにもかかわらず、実体験の会話を中心として、非常に説得力の強い展開。ナレーション、孫さんの淡々とした声のトーンが、かえってその当時の過酷さなど、臨場感を際立たせて引き込まれた。
・国に3回捨てられて、翻弄されながら必死に生きてきたという中国帰国者。その家族が、それでもやっぱりこれからも日中友好に尽力していこうという思いが伝わり、非常に感銘を受けた。
・物悲しいBGM、戦後70年、記憶の風化、中国に置き去り、日本と中国、2つの故郷の間で揺れ動く心が全体を通じ、番組の趣旨はよく伝わった。
・ 孫記者が複雑な思いをもちこの番組の制作に携わっているが、インタビューを受けた帰国者たちと中国人である孫さんの心が重なった瞬間をかいま見る事ができた。
・中国人記者としてしっかりとした中国の文化を引き継ぎ、考え方を引き継いでいる。そして、日本で記者をしているという独自性で、戦争と平和、戦後70年について考える、ひいては日中友好関係を問うという、かなり骨太のドキュメンタリーだった。
 という評価の一方

・テレビに比べると、やはり音声だけのラジオではドキュメンタリーはちょっと難しい。ドキュメンタリーというのは事実をそのまま視聴者に投げかけ、視聴者が与えられた事実の中で自分なりに感じて判断していく。画面から受ける情報量は圧倒的であり、やはりテレビのこの情報量にはかなわない。
・今回の取材を通して、なぜ日本と中国には誤解があるのか、どうしたら誤解をなくしてもっと仲よく友好関係を強化できるのかについて、彼女自身のもう少し突っ込んだ見解が出てもよかったのではないか。
との意見があった。


制作者は
・戦後70年という企画であの戦争を語り継ぐというとシリーズの一環。
・ラジオドのキュメンタリーは、テレビよりも人間性がわかるメディア、心の中の心情を、映像よりも声だけで伝えたほうがわかるという特性がある。
・記者が自分の日本での体験を帰国者の方に重ね合わせて、彼女たちに共感して寄り添って伝えたいという気持ちがあり、これを伝えるのはラジオドキュメンタリーであると考えテレビ素材を使いラジオ番組を制作するというチャレンジである。
・登場人物の言葉の違い、思いは日本人の記者が聞いてもわからないニュアンスがあり、その人たちの思いを自分が伝えないといけないと強く思って、取材に挑戦した。
・日中友好のために何をしたらいいのかわからない。何をしたら一番平等でそういう人たちの気持ちを伝えられるか、そこから悩み始めて、今回のラジオドキュメンタリーを作った。友好のために私たちは一体何をしたらいいのか、これからもずっと10年、20年も考え続ける話だと思う。


<次回開催予定> 平成28年9月20日(火)
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