SDGsモデル都市 北九州市の取り組み

国連が提唱する持続可能な開発目標「SDGs」を考えるシリーズ、17の目標の中から今回取り上げるのは「住み続けられるまちづくりを」。アジアで初めてSDGsのモデル都市に選ばれた北九州市の取り組みです。

北九州市の県立八幡高校、2年生が発表しているのは街の防災策や教員の長時間労働についてなど、SDGsをテーマにした研究成果です。

北九州市は、2年前にOECD:経済協力開発機構から、アジア地域で初めてSDGsのモデル都市に選ばれました。

17:44:12

「SDGsといえば日本では北九州市」、北橋市長は今年の仕事始め式でこう力強く宣言、全国的に見ても取り組みは進んでいます。JR小倉駅に続く魚町銀天街は、屋根部分に太陽光パネルを設置し自家発電、照明に利用しています。

また「環境未来都市・北九州市」の主要プロジェクトとして整備された小倉北区の住宅街:「ボンジョーノ」では、省エネ効果が高い給湯器の設置が義務づけられていて、すべての家庭で太陽光パネルも設置されています。

去年11月に小倉城を幻想的な光で彩った「竹あかり」も、SDGsに沿ったイベント。市民が企画し、地元ボランティア700人が作り上げました。

「竹害から竹財へ」。実は北九州市では「竹」がやっかいな問題になっています。

「たけのこの産地として全国的にも知られる合馬地区。一定の間隔で竹が間引かれ、きれいに整備されています。しかしこちらは、放置された竹林。広葉樹を絡め取るように竹が密集しています」

竹は繁殖力が強く、竹林の手入れが滞り放置されると、周囲の森林を侵食し、生態系を破壊します。

深くまっすぐ根を伸ばす木や、横に根を広げる木が混在する雑木林に比べ、根が横に広がるだけの竹林は、大雨の際に地滑りの危険性が高まるといわれています。

北九州市では2002年からの15年間で、竹林の面積がおよそ520ヘクタール、ヤフオクドームおよそ74個分も増えました。特に、ここ5年で320ヘクタールと急速に拡大しています。

このやっかい者の竹が、竹あかりというイベントの主役になり、6万人の来場者を魅了しました。それだけではないんです。

「畑の横に山積みにされた竹。実はこれは小倉城の竹明かりで使われたものなんです」

若松区の交流スペース「和庵」です。西嶋そよ子さんが運営する会員制の農園に「小倉城竹あかり」で使用された竹が持ち込まれていました。

「竹あかり」で使われたすべての竹を受け入れた西嶋さん。その量は、この大きな袋15個分です。少しずつ燃やして竹炭を作っています。

竹炭は西嶋さんが作るほか、畑を借りている会員も自ら焼いて、自分の畑に撒いています。

勢いを増す放置竹林の拡大を止めるのは、簡単ではありません。しかし、害を財に変える小さな一歩は、社会課題の解決に向けた大きな「気づき」になるかもしれません。

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