外国人留学生の就労をサポート! 吉塚市場で就職・食料支援と健康相談

外国人留学生の就労をサポート! 吉塚市場で就職・食料支援と健康相談

「外国人が安心して働くことができる土壌をつくりたい」
コロナ禍で困窮する外国人留学生が跡を絶たない中、県内の外国人留学生向け緊急支援プロジェクトが立ち上がり、福岡市の一般社団法人YOU MAKE IT(楳木健司代表理事)が2月26日、吉塚市場リトルアジアマーケット(博多区吉塚)で支援イベントを開催しました。

会場は、コロナ感染対策を取りながら訪れた外国人留学生やボランティアスタッフで溢れ、コロナ禍の影響により大変な状況でありながらも、前を向き元気づけ合う人々で活気に満ちていました。
このイベントは、来場した外国人留学生に対して、食料支援や就職支援、健康相談に応じるもの。「就職活動をしたくても、履歴書の書き方がわからない、面接対策が弱い、日本独特の就活制度に馴染めない、など、ただでさえ国内の企業への就活が困難な状況にあるのにも関わらず、ここへ来てコロナ禍のダメージは強い。アルバイトすら上手く見つからず、食料に困る人、病院に行きたくても気軽に行くことが出来ない人、いろいろな立場でいろいろな悩みを抱える外国人留学生がいるのです」と説明する楳木代表。
今年中に全6回開催し450人を支援する計画で、そこから日頃の悩み事などもアンケートで抽出し、今後の同法人の活動にも反映していくとのこと。来場した外国人留学生からは「助かる、人の温かみを感じる」、「今度後輩が留学生として日本に来るので、安心できる」と感謝の声が上がっており、取材班としても外国人留学生支援イベントの意義を感じました。YOU MAKE ITのFacebookには13万8000人フォロワーがおり、そのうち9割が就労相談を期待するもの。「イベントで30分くらい話をして、継続的な支援につなげたいですね」。

普段の活動は、主に外国人の就職支援事業。外国人が安心して働ける土壌づくりをミッションとし、日本で就職したいという外国人の就労相談にのるだけでなく、まだまだ多くない外国人雇用の受入企業を少しでも増やすために企業側へのフォローもしています。
昨年は助成金を受け、コロナ禍で困窮していた日本で就職を希望する外国人16人を同法人が雇用して、時給を支払いながら3ヶ月間で国内での就職活動支援を行い、内定を獲得させるプロジェクトを実施。面接指導や履歴書の書き方、エントリーの仕方など日本独特の就活文化や対策を支援し、企業へインターンシップに送り出すことも実現、チャレンジした16人中11人が日本の企業から、見事内定を獲得したそうです。
ただ、外国人留学生が国内の企業に就職する上で大きな壁が2つあります。一つは、内定の壁、もう一つは在留資格の壁です。学校の専攻と違う職種のため、就職できない場合もあり、後者は内定をもらっても、国内での就労が実現しない不幸な事態に陥っています。
特にベトナムやネパールなどの新興国から、自費留学・しかもアルバイトで学費を稼いで日本に来ている留学生を取り巻くコロナ禍での環境は厳しいと言います。
「日本人の学生は就職活動の時期に入ると、アルバイトを辞めて活動に専念する人がかなり多いですが、自費留学しアルバイトで学費を稼いでいる外国人留学生は、アルバイトを辞めるわけにはいきません。彼らにも、将来を決める大事な就職活動時期に、活動に専念できる環境をつくってあげたいという思いだったのです」。

楳木代表は福岡県出身で、西南学院大学を卒業。大手就職出版会社に就職し、転職後に独立し、販売代理店などを営んでいたところ、ひょんなところから日本語学校との縁があり、就職支援に困っている外国人留学生らとの出会いがあったそう。無料で支援活動をする中「ただほど恐いものはない」と疑われることも多かったが、当時信じてくれた16人が見事内定を獲得。「就労先に向かうため、福岡を経つ時に、皆でお金を出し合って私に食事を御馳走してくれたのです。本当に嬉しく、生きがいを感じました。目標ややりがいがあれば人生は充実するということに気付かされ、この事業を続けていこうと決めました。今は彼らからもらったものを返しているような気持ちです」と目を輝かせる楳木代表。

最後に夢について伺うと「日本人、外国人、文化、宗教など、あらゆる違いも受け入れ、誰もが心地よく過ごすことができる土壌を築いていきたいですね」と笑顔で語っていただきました。

(取材・文:藤野智子)

日曜劇場『オールドルーキー』

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