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RKB毎日放送株式会社

番組審議会報告

RKB毎日放送番組審議会の議事概要

第638回(平成31年7月16日)

第638回番組審議委員会を7月16日(火)午後2時から、RKB毎日放送本社会議室で開催した。

<出席者>
審議委員
神本 秀爾、木村 治枝、都築 明寿香、安部 進一郎、平川 俊介、井上 和久、中村 弘峰、堀江 広重、松藤 幸之輔、村上 和彰
放送事業者
井上社長以下23名

<議題>
①テレビ番組審議
「レジェンドの系譜 ~ニッポン男子マラソン復活へ~」
2019年7月7日(日) 16時00分~16時54分 放送
( TBS・MBS・CBC・HBC・RKB  5社ネット )
②業務報告

<議事の概要>
復活をかけた日本の男子マラソンの現状とレジェンド達の偉業や足跡を振り返るとともに、9月に開催されるMGCに出場する有力ランナーに迫る。

委員からは
・番組の始まり方がわくわくするような印象で、一気に番組に引き込まれた。
・各選手の取材だけではなく、コーチの評価、練習場面もふんだんにあり選手の特徴がよく捉えられていた。
・全体を通して面白かった。特に飽きないタイミングで中山さんが登場して引きつけられた。
・宗兄弟、瀬古と中山が、ライバルをリスペクトしつつ、自分がどうやってレースに臨んでいたのか良く伝わってきた。
・ひとつひとつのシーンがレジェントの系譜という点に良く現れていた。
・東京オリンピック出場を目指し頑張る選手を応援したくなる構成だった。
・自分と同時代のレジェントたちのそれぞれの物語、人間関係が分かって面白く、大変良かった。
・MGCのシステムの説明はナレーションを含め分かりやすく、マラソンへの興味を引くための番組としては良かった。
・スポーツドキュメントとして面白く、MGCの話題喚起についても充分な内容だ。
・レジェントとレジェントになるかもしれない選手たちを織り交ぜた構成は大変良かった。
・宗兄弟、瀬古、そして中山といい、インタビューの取材対象に制作者の理解の深度が感じられ興味深かった。
という評価があった。

一方で
・国内だけではなく、世界とどう戦うか、どう戦ったのかとういう視点が不足している。
・報道する、伝えるという点においては充分なので、後はそれをどう作品として成立させるのか、哲学をもってひとつひとつ丁寧に臨んで欲しい。
・登場人物が多く少々消化不良気味で深堀りに欠けていた。
・かつてマラソン王国だった時代、その後の凋落、メダルを取れなくなった原因がこれまでの選考方法なのか、選手の育成方法なのかそれ以外の原因があるのかに触れて欲しかった。
・最近では「陸王」「いだてん」と長距離に焦点をあてた番組では、科学的な側面からのアプローチがあり、この番組でもスポーツ科学から見てどうだったのかという視点が欲しい。
・タイトルと内容にギャップを感じた。レジェントはオリンピック経験者だがMGC出場の選手はそれをクリアしない限り系譜につながれないので、少々気が早い。例えば、「レジェントに続け」などではないか。
・東京オリンピックがなぜ期待できるのか、MGCによるものなのか、サブテ10ランナーが多くいることなのか、日本記録が更新されたことなのかその背景を知りたい。
・「MGCという非常にわかりやすい制度ではあるが、それで本当にメダルが取れる選手を的確に選ぶことができるのかというところまで踏み込んだ説明などが欲しい。
・ナビゲーターの乃木坂の佐藤さんが浮いていた。
という指摘、提案があった。

制作者は
・タイトルの「系譜」、「復活」など吟味して選んだつもりだがもう少し考えて言葉を選ばないといけないと思う。
・いろいろな記録を出した選手の紹介はこれまでにもあるが、その選手の裏にある苦労や、挫折、そして立ち直りを描きかった。
・ディレクターは一競技者でもあるが、競技者としての専門の視点を持ちながらも、一般の方々にどう分かりやすく伝えるのか、そこが難しく今後の課題だ。
・RKBはここ40年間「別大マラソン」に取り組み、JNN系列で唯一のフルマラソン中継でもある。ここから数々の名勝負が生まれていることからも企画意図の一つとして、今回のテーマを取り上げた。
・MGCと過去の選考方法がどう違いがあるのかが描けてなく、もう少し時間を割くべきだった。
・ナビゲーターの起用はマラソンファンの方以外に乃木坂のファンも取り込もういう意図があった。
と説明した。

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