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RKB毎日放送株式会社

番組審議会報告

RKB毎日放送番組審議会の議事概要

第630回(平成30年10月16日)

第630回番組審議委員会を10月16日(火)午後2時から、RKB毎日放送本社会議室で開催した。

<審議委員>
審議委員
神本 秀爾、都築 明寿香、安部 進一郎、帆足 千恵、山本 修司
放送事業者
井上社長以下19名

<議題>
① テレビ番組審議 「関ジャニ∞のグッとくる!カンパニー~こんな会社で働きたい~」
9月17日(月・祝)午前9時55分~10時50分
② 業務報告
放送番組の種別について(2018年上期)

<議事の概要>
昨今、叫ばれる「働き方改革」に応じて様々な働き方への取り組みを実施している企業を紹介し、面白い取り組みを始めているグッとくるカンパニー、社員に優しい働き方を実践し業績アップを達成した企業をピックアップ。

委員からは
・バラエティ番組として見た場合関ジャニが面白く進行しているのは好印象だ。
・働き方改革に取り組む大企業から地方の中小企業まで事例の選定のバランスが良い。
・取り上げられた会社の事例、特に女性に関することについては参考になるところがあった。
・働き方改革を義務だけだと捉えず、良いきっかけとして従業員に投資を行い、その相乗効果として企業が伸びるという成功事例を分かりやすく紹介していた。
・副業解禁やボランティア休暇の制度は従業員の成長と仕事の効率化を促す気の長い戦略であるが、働き方改革の本筋だと感じた。
との評価があった。

一方で
・働くというのは様々な立場で見え方は違ってくるので、ありきたりなタレントで予定調和的な内容になっているのは残念だ。
・過重労働は良くないが、一律に残業を規制するという極論に走りすぎていて、メディアが面白く助長してしまうのは疑問である。
・カタログ的に面白い事をひたすら羅列しておりバラエティとしては良くも悪くもないが、今、働き方にはいろいろな問題が山積しており、どんな企画意図でこの番組を制作したのか素朴に疑問を感じた。
・バラエティとして気楽に見る分は良いが、表題に「働き方改革」とあり働き方を考える番組だととらえた視聴者には期待外れだ。
・今働く時間を少なくすればそれで良いのかという疑問がある。どういうことが働く喜びなのか、どのような働き方をすれば幸せなのか等いろいろな側面から考えることで、もっと面白く見せられるのではないか。
・働き方改革がテーマだが、紹介事例は福利厚生の充実がほとんどで、特に目新しい経営戦略でもなく、むしろバブル崩壊以前の多くの日本企業が行ってきた「日本型経営」の一部の戦略を紹介したに過ぎない。
との意見があった。

さらに委員からは働き方改革について
・現在、若い世代とその上の世代には大きな意識の違いがある。若い世代は働くことに何を求めているのか、どのような意識で働きたいのか、意見を戦わせる場があっても良いのでは。
・若い世代はお金を稼ぐこと、自分への評価だけではなく、仕事によって社会をいかにして豊かにして行くのか、そこに自分の存在意義を見つけたいという人たちが増えてきている。
・福利厚生の充実、ハードとしての制度があると言うことではなく、社員として働くモチベーションや、そこに帰属する幸福度を軸に若い人を考える機会を作ることも必要。
・若い層の考えが変わってきている部分も多いが、一方で、本質的には変わっていない部分も多く存在している。福利厚生の充実でその会社に入りたいかというのは別の話でやりたいことが出来る会社、徒弟制度でも技術をしっかりと磨ける仕事など多様性も紹介する必要がある。
・新聞も、テレビも若い世代は苦手にしているが、変わっているところ、変わっていないところ多様な若い世代の有り様をメディアとしてうまく取り上げて行けば、理解が進むのではないか。
との意見があった

制作者から
・若い層をターゲットに定め、関ジャニの若い層への訴求力、表現性の高さを期待して起用した。
・全国的な中小企業、地方の企業とできるだけ幅広く多様なジャンルで構成した。
・働き方というよりは働きやすい職場紹介になっており物足りなさが出てしまった。
と説明があった。

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