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RKB毎日放送株式会社

番組審議会報告

RKB毎日放送番組審議会の議事概要

第621回(平成29年11月21日)

第621回番組審議委員会を11月21日(火)午後2時から、RKB毎日放送本社会議室で開催した。

<出席者>
審議委員
大野 繁樹、黒田 明、坂井 一賀、帆足 千恵、山本 修司
放送事業者
井上社長以下20名

<議題>
①番組審議
ムーブ「息子がくれた居場所~難病の子どもキャンプ~」
②業務報告

<議事の概要>
RKBで24年に渡って取材している難病の子どもキャンプ「がんばれ共和国」の模様を紹介。このキャンプの運営に参画している高見俊雄さんを通し、障害や難病をかかえる子どもたちの課題と、学校を卒業し大人になったあとの就労や居場所の確保について訴えている。がんばれ共和国に集う家族を通じて、彼ら彼女らの日常も描き、社会の居場所、そして共生の道をともに探るというドキュメンタリー。

委員からは
・「ムーブ」はドキュメンタリー番組として見応えのあるものが多いが、特に今回の作品は想像以上に深い感銘を受けた。
・24年にわたって、こういう一つのテーマを追い続けている事はすばらしいことだ。  ・放送の中では、そう簡単には言ってくれないような言葉が幾つかあった。それを引き出した取材した方々のこれまでの長く深いつき合いを感じることができた。 
・「がんばれ共和国」というキャンプを通して、病気や障がいを抱えたご家族を生活に密着し、改めて「病気」とか、「障がい」、「家族」とかを純粋に深く考えさせられた番組だ。
・このキャンプが病気や障がいを持ったご家族の、まさしく「居場所」になっているのかが、見ている側にも良く伝わった。
・ボランティアの方々も加わり、毎年行われている「がんばれ共和国」のような取り組みは、障がい児を抱えられた親御さん同士の話し合いの場であり、お互いの気持ちを分かち合い、時に安らぎを得ることのできる場であり、そして、有益な情報交換のできる場として、すばらしい取り組みだと思う。
・「がんばれ共和国」という場に導いてくれた子供さんに心から感謝され、また、その場で子供さんの思い出に毎年会うことができるので、一生取り組んでいけるのだという高見さんの思いがしみじみと伝わってくる番組だ。
・同じ厳しい境遇にある多くの家族が笑顔や楽しみの輪の中にいることで、心の支えを得て、勇気をもらえる、とても貴重な時間だということがとてもよくわかった。
・今回のようなテーマを積極的に取り上げることがメディアの社会的な使命だとも思う。特にテレビや映像という強い力によってわかりやすく、正しく物事を伝えられるだけになおさらかもしれない。 ・このような番組は放送局の社会的使命である。今後とも視聴者に感動を与えられるようなドキュメントを継続して放送していただくようお願いしたい。
・取材相手との深さ、長さというものが何よりであり、このおつき合いというのは、恐らく一生ものということがあるので、引き続きさらにいい番組に期待をしたい。
・長きにわたって取材を続けてこられたRKBのスタッフの皆さんの思いが、もっともっと世の中に伝わることを願ってやまない。
との高い評価。一方で
 ・「がんばれ共和国」の説明を、もうちょっと適切に短くわかりやすく必要だ。 ・こういった番組を作ることの意義からして、放送時間帯を考えると、限られている視聴者層がさらに限られてしまうので、もっと幅広く視聴できる時間帯に放映をしていただきたい。
と意見があった。

制作者からは
・RKBは報道部をはじめ今回24回目を数えたキャンプを毎回取材してきた。
・放送対象の方々には全面協力をしていただいており、一切ぼかしが入ってない。キャンプではRKBが来て取材をして、それをニュース、番組で情報発信をしてくれると思っていただき、まさに信頼関係の中でいろんなものを取材させていただいている。
・全てをさらけ出して撮らせていただいているというところが番組的には非常に力があるところになっていると思う。
・特に、ことしは相模原の津久井やまゆり園での殺傷事件等もあり、障がい者や、病気を持った方々について発信が足りなかったんじゃないかと、強く思い、みんな本当に生きる価値があるということを訴え、あえて番組を制作させていただいた。
・「がんばれ共和国」について初めて見る方にわかっていただくというところがちょっと足りなかったというところは反省している。
・ 現在のドキュメンタリーの放送枠について「ムーブ」のほかに、日曜日の午前中に2つのドキュメンタリー番組の放送を行っている。また、今回の「ムーブ」についてはゴールデンタイムの28局放送の中の番組で放送をした。ほかのドキュメンタリーや世に問う企画についてTBSの「報道特集」ほかで放送をしている。
 さらに「ムーブ」の中でもすぐれた作品についは、再放送を含めて、なるべく多くの方へ届けられるようにて考えていきたい。
と説明があった。

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