第620回番組審議委員会を10月17日(火)午後2時から、RKB毎日放送本社会議室で開催した。
<出席者>
審議委員
小田 昌彦、黒田 明、佐々木 洋子、豊馬 誠、帆足 千恵、松浦 泰彦、山本 修司
放送事業者
井上社長以下17名
<議題>
①番組審議 TBS系列28局全国ネット「世界で勝手におせっかい!inタイ」9月18日放送
②業務報告
<議事の概要>
日本と今年「修好130年」を迎える親日国として知られるタイは敬虔な仏教徒が多く、温厚な国民性のイメージからも、海外渡航先として人気が高い‘微笑みの国’だ。
そんなタイに、世界中の人が知らない意外な‘悩み’があった!そこで、頼まれてもないのに?お節介にはるばるタイまで出かけて問題を解決するというバラエティ番組。
委員からは
・旅行番組やグルメ番組はありきたりだが、この番組は単なる紹介番組ではなく、テーマが明確で「おせっかい」という、斬新な切り口で、笑いあり、感動あり、楽しく見ることができた。
・今の風俗文化や世情を合わせており、見やすくて、興味がない人も引きつける事ができている。
・修好130周年を迎える、日本にとって関係の深いタイを優しく紹介するという意図は理解できた。
・NGOのスラム街の図書館の話は、実在の女性の成功譚で、しかもそこに日本が大きくかかわっている。見ていて嬉しくなって応援したくなるよい話だ。
と評価の一方
・「おせっかい」をコンセプトにしているならもっと徹底してやらないと、どの話題も中途半端に終わってしまっている。
・番組とタイトルがマッチしているのか疑問で、ナレーションで引き出そうとしている事のほうが一番印象に残ってしまった。
・「おせっかい」をキーワードとして全体が構成されていたが、美徳としての「おせっかい」が再認識されることもなく、また、感動や満足が残ることもなく、少々残念な印象であった。
・これらかも国際友好のために献身的に働く日本の人たちをもっと紹介してほしい。
・今、世の中は親切に踏み切りづらいという状況だが、今後はみんなが割と親切に踏み切れるような雰囲気があり、そのことが底流に流れているというような、楽しめて、メッセージが受け取れるような番組づくりを望みたい。
との意見があった。
制作者からは
・視聴者にどこかでへぇっと思われるような印象を残し、一人でも多くの方がタイへ行きたいと思っていただくように企画した。
・ターゲットは若い女性で、放送は祝日の午前中だが、外出しがちな方々にも少しでも見てもらいたいという工夫を重ねた。
・「おせっかい」の答えが出るまでのストロークが短く、「おせっかい」が薄かったという反省点がある。
・芸人さんはアドリブ、コメント力と台本では書けない部分がプラスに作用して、バラエティ番組としてなじみやすいということで起用している。
・RKBがこれまで挑戦してこなかった方向性で、バラエティのドキュメンタリー化というものを目指した。