第619回番組審議委員会を9月19日(火)午後2時から、RKB毎日放送本社会議室で開催した。
<出席者>
審議委員
大野 繁樹、小田 昌彦、黒田 明、坂井 一賀、佐々木 洋子、庄崎 秀昭、豊馬 誠、帆足 千恵、松浦 泰彦
放送事業者
井上社長以下18名
<議題>
①番組審議ラジオ番組 9月9日、6月6日放送「東山 彰良 イッツ・オンリー・ロックンロール」
②業務報告
<議事の概要>
直木賞作家の東山 彰良をパーソナリティとしてアラフィフの男性に音楽や文学などカルチャーを通して人生のヒントをおくるラジオレギュラー番組。
委員からは
・人生を見つめ直すような話題も盛り込まれ、引き込まれる楽しい番組だ。
・いい意味で、こだわり、マニアックな東山ワールドを感じることが出来た。
・東山さんの体験、様々な分野の独特の世界観はアラフィの世代には共感でき、きちんと番組ターゲットに合っている。
・文学と音楽は親和性があり、この番組では作家としての文章のリズムと選曲がマッチして引き込まれた。
・東山さんはさすがに表現の豊かさがあり、人間的にも魅力にあふれた方という印象で感性、幅広い見識に改めて感心した。
・イマジネーションをかき立てられ、聞く側がどんどん積み上げてゆく内容というのは、じっくりと聞くことができる。
・二人のコンビはやりとりが自然で落ち着いて、和やかで、話の内容は知的で、展開もうまく大変面白い。
・番組の締めの人生の格言はそれまでのトークの流れから自然につながり、押しつけがましくなく、すっと頭に入ってゆく。
・ローカル局としてのRKBが制作する意義は、東山さんが生まれ、住んでいる福岡でリラックスして語り、地元の山本真理子さんが見事に受け止めている、という見えない良さであり、このことが番組の魅力になっている。
と高い評価。
また
・ラジオはイメージを自分の中で膨らませ、そうして番組を自分がイメージして、自分の番組として聞けるというツールだと改めて認識した。
・ラジオはリスナーと制作者がすごく近く、インタラクティブに話が出来るといった独自の可能性を持っているのではないか。
・ラジオは自由度が高く、それだけにパーソナリティの個性が色濃くでて、かつリスナーとツーウエーでのやりとりもあり、リスナーは親近感も持つし、感情移入さえ出来る。
・ラジオは視覚をともなわない分、言葉に集中して耳を澄ますので、何気ないやりとりに魅力を感じさせる。
と今後のラジオメディアの方向性への示唆が多く寄せられた。
制作者は
・生ワイドとは違い、深いところ、人生の機微に触れるような番組を目指している。
・東山さんの声は魅力的で、説得力があり、それを印象に残るようにしている。
・東山さんは、興味が何にでもあり、また、映画、お酒など幅広い知識があり、本人に自由にやりたいことをやってもらっており、ディレクターはそれを少し調整する役目だ。
という説明があった。