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RKB毎日放送株式会社

番組審議会報告

RKB毎日放送番組審議会の議事概要

第611回(平成28年11月15日)

第611回番組審議委員会を11月15日(火)午後2時から、RKB毎日放送本社会議室で開催した。

<出席者>
審議委員
相戸 晴子、葦津 敬之、小田 昌彦・黒田 明、庄崎 秀昭、坂口 淳一、西 秀博、野沢 俊司、 渡部 一也、
放送事業者
井上社長以下20名

<議題>
番組審議 テレビ番組「珊瑚の海深く~沈没船が伝える戦争~」11月11日25:50放送

<議事の概要>
委員からは
・徹底した現場取材、出会う一人一人の生きざまは何かを感じさせ、骨太のしっかりしたドキュメンタリーだ。
・現在の青いきれいな海と珊瑚礁と、その下に眠る沈没船、悲しいBGM、ナレーション、インタビューコメント、それに、さびた油のバブルが海の中を漂う映像、とても印象的な導入部であった。
・民間の船員を捉えての戦争をフォーカスしたという点は非常に新鮮であった。
・ダイビングインストラクターの東出さんの存在感が圧倒的で戦争で亡くなった方々の魂が東出さんを通じて我々に問いかけているのではないかなとおもえた。
・東出さんがつなぎ、導く人たち、人と人とのつながりの物語は戦争という過ちを繰り返してはいけないと強く受けとめることができた。
・過去の戦争の爪跡の記録という部分では、こういう番組は極めて重要だ。
・過度な演出を避け、東出さんを穏やかな軸足として番組を構成したことは評価できる。

と評価の一方
・中心的役割の東出さんがなぜパラオに来たのかなど、彼女の背景をもう少し知りたかった。
・若い人たちが美しい海に引かれている。そういう若い人たちにこれからどう戦争を伝えていくかという視点が欲しい。
・戦争が起こってしまうという問題、要因という部分をもう少し入れれば、若い人たちが少しリアル感を持って見られたのでは。
と意見があった。 

制作者からは
・戦争取材で時間の経過とともに生の声を聞く機会がどんどん減り続けている。
そこで戦争の傷跡というものが実際に残っているという点で存在感のある沈没船というものに注目した。
・記憶の継承という点で東出さんという、戦争を知らない世代の方が、いろんな体験者の方、そして、生の、実際の沈没船というものに触れていくことで、どう影響を受けていくかという目線で緩やかな構成にした。
・きれいな映像をうまく使いながら、どうにか若い人たちに少しでもわかりやすいという番組づくりを心がけた。
・報道部では、あの戦争を語り継ぐというテーマでずっとやっている。今後も、それぞれの目線で、それぞれの語り口で戦争報道はずっと続けていかなくてはならない。
と説明があった。

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