第695回番組審議委員会を4月15日(火)、RKB毎日放送本社で開催した。
〇番組審議会
<審議委員>
出席委員 8名
江口洋之、坂本高志、滝本英明、谷口亮、名村知美、橋本道成、浜田真知子、松藤悟
<放送事業者>
佐藤社長以下 計12名
議題
① 2025年度(令和7年度) 新任委員 社業説明会
② 審議会メンバー自己紹介、委員長、副委員長選出
③ 種別毎番組放送時間の報告ほか
④ 番組審議
議事の概要
① RKB毎日放送の番組審議会は8人の委員で構成され、2025年度(令和7年度)は新たに1人の委員が就任した。(九州電力 執行役員福岡支店長 江口洋之様)
審議会に先立ち、午後3時から社業全般および編成、報道、制作スポーツ、ACC、MIC、営業の業務状況や番組審議会の概要などを新任委員に説明した。
② 審議会メンバー自己紹介、委員長、副委員長の選出
新年度初回の審議会には、8人の委員全員が出席。
互選で、委員長に滝本英明委員を、副委員長に坂本高志委員を昨年に引き続き選出した。
③ 種別毎番組放送時間の報告ほか
令和6年度10月から3月までにRKBが放送した「種別毎番組放送時間」について、報道、教育、教養、娯楽番組、CM放送時間の割合を説明し、日本民間放送連盟の放送基準に適合していることなどを報告した。
④ 番組審議
テレビ番組「世界一の九州が始まる 下町工場発!世界最小の演奏台」
放送日:2025年3月2日(日)10:15~ 放送
出席:プロデューサー 石川 恵子(テレビ制作部長)
(番組内容)
久留米市の「渕上熔接」が作った、チェロやコントラバスなど大型弦楽器を支える滑り止め・エンドピンストッパー。「ウルティマ」と名付けられた直径4センチのエンドピンストッパーは滑り止めとしてだけでなく、楽器本来の音色を奏でることが出来るとされ、世界的オーケストラの首席チェリストも「素晴らしい」と太鼓判を押し、「宣伝として自分の名前を出してよい」というほど絶賛した。開発者の渕上貴之さん(44)は、アルミ熔接の競技会で日本一に輝いた実力の持ち主で、その技術を見込まれJAXAの仕事を依頼されたこともある。しかし楽器作りとは一見無関係な溶接工場がなぜ「世界最小の演奏台」を生み出したのか?学生の頃から音楽が趣味で、高校の吹奏楽部の指導もしている渕上さんは、コロナ禍で演奏会の機会を失った学生のため、ホールで演奏しているような音を体感できる様にとウルティマの製作に取り組んだ。
試行錯誤している時、音楽愛好家の銀行家からNYで活躍していたアーティストを紹介され、精度の高いエンドピンストッパーが完成したという。高い技術とプロの知見、文化への理解というジャンル違いの英知が結集した「世界最小の演奏台」の実力とは?
委員からは
・地方の溶接工場で世界に通じる技術があることを知り素晴らしいと感じた
・専門家の聴き比べや大学の分析データを示すなど丁寧に作りこまれていると思った。
といった評価があった。
一方で
・聴き比べの結果が僅差で、データの説明とともにわかりづらい部分があった。
・溝の構造などの説明がわかりにくく、もう少し解説があってもよかった。
という意見もあった。
制作者からは
・小さな溶接工場の技術が世界的評価を得ているという夢のある話を伝えたかった
・生音で聴くのと機械を通すのではかなり違いが出るため、非常に難しかった。
と説明した。