RKB毎日放送株式会社

番組審議会報告

RKB毎日放送番組審議会の議事概要

第644回(2020年3月18日)
第644回番組審議委員会を3月17日(火)午後4時から、RKB毎日放送本社会議室で開催した。
<出席者>
審議委員……… 安部 進一郎、神本 秀爾、木村 治枝、都築 明寿香、
中村 弘峰、 井上 和久、堀江 広重、松藤 幸之輔、村上 和彰
放送事業者……… 井上社長以下6名

<議題>
①委員在任中の所感
②業務報告
<議事の概要>

委員からは

番組全般についての所感
・社会派番組は高いクオリティーで一つ一つプロデューサー、ディレクターが真剣に、一生懸命制作しており心に残った。
・どの番組も広く深く取材されており、構成も、映像も、音声もすばらしい。
・今後、日本がどういうふうに変わっていくかということの中において、マスメディアは方針を決める上でとても大きな役割を担う。そのメディアがどういうふうな考え方、ポリシーを持って番組を作って、それを公共に流しているのかということがよく分かった。
・作り手の方の意図はどういうところにあるのか、映像や色の使い方はどうなのか、音楽や効果音は効果的なのかなど、これまでにない見方、聴き方をいろいろ意識しながら番組を見、聴いたりするということで、これまでとは違ったテレビ、ラジオ番組の一面を知ることができた。
・今のトレンド、考えなくてはいけないことがきちんと並んでいて、それによって自分も思考が強化されていった。
・相模原での障害者殺傷事件や、障害者雇用の現状、プラスチックごみの問題など、我々の社会に大きな影響を与える番組を制作者が時間をかけて取材し、その思いがとてもよく伝わってきた
・ムーブ「古代を学び、未来へつなぐ~万葉学者・上野誠~」が強く印象に残った。地味で時間がかかって、何より社会的な価値をアピールしにくい、こういったテーマについてその研究、勉強の面白さというものを映像にしたのはとても大事なことだった
・「人類VSプラスチック」は、今のSDGsという世界的にも言われている流れの中で、まさに日本がどういう立場にいるのかという潮流を捉えた番組内容だったので、非常に面白い。
・「毒の油を口にして~カネミ油症事件50年~」は解決されない不条理さが今も心に突き刺さっており、本当にいい題材が取り上げている。
・「今日感テレビ」は毎日制作され、生放送で、そしていろんな変化をつけながら、よくやっている。RKBの顔とも言えるこの番組は、ぜひ今後とも続けていってほしい。
・芸術について、例えば、工芸の仕事をして身を立てるというのは、誰も困らないし、地域のためになるし、自然との対話で生まれてきたものであり、かつ日本中にあるが、地方に限定されている。このように地域に意味のある作家の作品が出来上がって、持続可能な表現を行うという点において、人間の活動としての工芸、藝術はローカル民放と似たようなものだなと思えた。
・ドキュメンタリーとか、辛口の報道者の番組は、昔から報道のRKBという評価をしており、そういう遺伝子はまだまだ残っていると思えた。

意見
・これまでは裏番組と比べてどうであるかという価値だったのが、世界中のコンテンツ、ありとあらゆるメディアと食いあっていて、ローカル民放として相対価値というものがより問われる時代になってきた。
・テレビとインターネット、モバイルさらにはイベントを連携させるということは、プロデューサーが最初から連携価値を前提に設計して初めてそのコンテンツの力が何倍にもなる。そういう視点で全てのコンテンツを設計する際にプロデューサーがしっかりと見ていく時代に入っている。
・明確な主張を持って作られている番組について、対立する当事者に有利な情報が伏せられ 批判することが中心になっていると感じるケースがあった。視聴者に問題を提起することが目的の番組ならば、その問題提起をする前提として情報が公平なのか、視聴者が十分に検討する材料がちゃんと提供されているのかというのを吟味する必要がある。
・報道番組が放送の適正さが最も問題になるものの一つの類型であり、審議会で審議の対象に加えるべきではないか。
・ニュース、報道について、ある事象が起きたときに、RKBがその事象をどのように報道するのかという議題があってもよいのでは。
・ラジオはラジコで時間差でエリア外でも聴けるし、将来的にFM、AMを選ぶというようなこともあるし、災害時のライフラインとしてのラジオは今後必ず生きてくると思い、そういったラジオの果たす役割というのを再検証する意味でもラジオ番組を議論したい。

望む事・提案
・放送憲章の「西日本文化の発展に寄与する。」を大事にした放送を引き続きお願いしたい。そのためには、多様なルーツ、思考の人とともに西日本文化という概念を作って、どんどん新しい価値を提示すること。また「西日本文化の発展に寄与する。」というところの意味についての哲学、思想を深めてそれにのっとった放送をしていっていただきたい。
・委員会をこれからもセレモニーにしないでいただきたい。制作側も真剣ですけど、どの委員も真剣に見て、聴いて、講評している。講評を次の番組作りに役立てて欲しい。
・これまで顧客の価値はプロダクトの質、サービスの質、あるいは価格といったところが重視されていた。デジタル技術の進展で、ユーザーエクスペリエンス、あるいはカスタマーエクスペリエンス、顧客体験といったところまで提供者、メーカー、プロバイダーというのは手が届くようになった。このように顧客情報について、コントロールもでき、センシングできるようになった。この状況をどう生かしてUXまで放送事業者としてセンシング、さらにコントロールしていくかといった観点で考えていく時期になっている。
・かつてテレビは対新聞、対映画に対する破壊者、ディスラプターと言われていたが、今は逆にディスラプションされる側に回りつつある。もう一度ディスラプターになるためにこれまでの常識にはとらわれずに、もっと大胆な実験とか取組をしてはどうか。
・中身のある力のこもった番組はあるが、骨太かというとまだそうではない。RKBは「こういう報道をやる」と発声、言葉として、そういう立場をきちんともっともっと出していくことが、RKBがこの福岡における存在価値をもっと高めていくものになると思う。
・番組を制作し、問題提起することは、マスメディアの使命だと思う。他局でも社会問題をテーマにした番組を制作しているが、RKBのこれらの番組はすばらしい内容だった。視聴しやすい時間帯での放映ができれば、制作者の思いをもっと多く視聴者に伝えられるのではないか。

との所感をいただいた。

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