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今更聞けない!『円安』と『円高』の違い…あなたは正しく答えられますか?

暮らし

あいあい

ニュース番組やネットニュースでも度々出てくる、「円高」「円安」の話題。特に近年は、“今日本は「円安」だから”というワードを嫌というほど聞いている人も多いと思います。

「円高」と「円安」について説明できる?

突然ですがここで質問です。あなたは「円高」と「円安」について、説明することはできますか?

「円高」と「円安」について説明できるか?アンケート

(2023年3月・20~50代の約100人を対象にアンケート)


こちらをご覧頂いても分かるように、6割の方が説明できると答えました。

では、もうひとつ質問です。あなたは「円高」と「円安」について、分かりやすく説明することができますか?

「円高」と「円安」について分かりやすく説明できるか?アンケート

(2023年3月・20~50代の約100人を対象にアンケート)

先ほどの質問に少し加え、分かりやすく説明できますかという問いに言い換えたところ、回答が逆転。分かりやすく説明できない人が6割、分かりやすく説明できる人が4割、という結果となりました。

みなさん何となくは把握しているものの、いざ“分かりやすく”と言われると、具体的に回答できない方が多いようです。

今回は独自アンケートを取らせていただきましたが、これが今の日本の現状かもしれません。今回の記事では「円高」と「円安」についての話題を中心に、より分かりやすく紹介していきたいと思います。

為替について

「円高」「円安」の説明の前に知っておきたい用語として、「外国為替」があります。

日本の円や米国のドル・欧州のユーロ・英国のポンドなど世界各地で発行されている通貨の売買を「外国為替」といい、売買する市場のことを「外国為替市場」、略して「外為市場(がいためしじょう)」と言います。

今日本が「円高」なのか「円安」なのか、の基準もここで決められることになります。

「円高」と「円安」

次に本題の、「円高」と「円安」について説明していきます。

「円高」とは


「円高」とは、海外で日本の円の価値が上がることをいいます。

日本の通貨価値 > 外国の通貨価値

簡単に言うと海外において、日本が輸出した商品が高い値段で販売されるようになります。

高い値段になるからいいじゃん!と思われがちですが、そこには落とし穴が。
日本の商品が値上がりするので、海外で購入する人が減り、その為輸入される量も減っていきます。

逆に日本においては輸入した海外製品が安く(ドル安)なるのですが、その分日本から海外への<輸出量が減少する>、ということになります。

「円安」とは


「円安」とは、海外で日本の円の価値が下がることをいいます。

日本の通貨価値 < 外国の通貨価値

「円高」の真逆で、海外で日本が輸出した商品が安い値段で販売されるようになります。

安いので購入者も増え、日本製品の<輸出が増える>ことになります。しかしながら日本においては輸入した海外製品が高騰(ドル高)し、海外商品を買う人が減ります。

「円高」と「円安」で起こること

「円高」と「円安」について簡単に説明しましたが、ここでは日本国内で起こる事象を実例を踏まえて紹介していきます。

円高編

「円高」になると海外商品の輸入額が安くなるので、家庭において恩恵を受けることが多いです。一般的に「円高」になると影響を受けるものとしては

☑原油
⇒原油の輸入額が安くなるため、ガソリン1ℓあたりの金額が安くなる
☑大豆
⇒味噌や納豆・醤油など、国産以外の大豆を原料にしたものが安く買えるようになる
☑家具
⇒海外のアンティーク家具や家具メーカーの商品が安くなる 等

つまり、輸入に有利なのが円高ということになります。
 


「円高」で恩恵を受けた日本企業の例として、ニトリがあります。

ニトリは、海外で原材料を仕入れて生産したものを、日本に輸入して店舗に並べています。つまり「円高」だと、一般家庭においてはニトリの商品を質よく安価に購入することができます。

逆に「円安」になると、先ほど挙げた業種関連で言うとガソリンは高騰し、味噌や醤油・納豆の値段はあがり、家庭に大きなダメージをもたらします。

円安編

「円安」になると、日本の商品が海外で安く販売されます。一般的に「円安」になると影響を受けるものとしては

☑自動車
⇒日本メーカーの自動車が海外で売れるようになる
☑機械関係
⇒日本のゲーム機やOA機器などが海外で売れるようになる
☑旅行や航空関係
⇒訪日観光客が増える

つまり、輸出に有利なのが円安ということになります。
 


「円安」になると一番恩恵を受ける業種として、主に自動車業界があげられます。

自動車といえば、言わずと知れた高額商品。そんな高い日本の自動車が海外で安く買えますので、これを機に購入を検討する外国人が増えるというわけです。

中でも三菱自動車は2022年度 第3四半期決算において、営業利益は前年同期の174.7%増という高い水準を誇っています。その他コロナ時期とも重なり、任天堂のゲーム機 Nintendo Switchが売れに売れ、生産が追いつかなくなったというニュースは真新しいと思います。

逆に「円高」になると、国産自動車や日本のゲーム機器は海外で売れなくなり、また海外からの訪日客が減ることになります。

「円高」VS「円安」

ここまで「円高」と「円安」についてのメリットとデメリットをお伝えしましたので、結局どちらがいいのか、と疑問に思った人も多いと思います。

どの視点から見るかでもたらす背景が異なりますので難しいところですが、国や企業観点から考えるのではなく一般家庭にもたらす影響として考えるとするならば、「円安」より「円高」のほうが、家庭の負担額が軽くなります。

2023年7月現在の日本は「円安」ですので、直近でも食品関連の値上げが行われたり、ガソリンの価格も値上がりするというようなニュースを度々目にします。

一部銀行や証券会社の見立てによると2023年~24年は横ばいか、もしくはこれ以上「円安」が続くことは考えづらいという専門家の見方も出てきているようですので、少しでも家計の為になるよう日本が「円高」になってくれるところ期待したいところです。

しかしながら、「円高」が長期化すると日本経済が停滞する恐れもある為、そう考えると素人目線ではやはり「円高」「円安」どちらがいい、という答えにたどり着くのは難しそうです。

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この記事を書いたひと

あいあい

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福岡の情報誌や沖縄のWEBメディアの広告営業等を経て、フリーランスに。現在はフリーの広告代理店として、飲食店や企業等の集客支援を行う。趣味は食べ歩き、訪れた飲食店は5,000件以上。