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「愛犬にも花火を見せてあげたい」はNG コロナ禍でペットを飼い始めた人、気を付けて!

夏の風物詩、花火大会を楽しみにしている人も多いですが、実は犬にとってはストレスとなり、場合によっては死んでしまうケースもあります。コロナ禍でペットを飼い始めた人が多く、獣医師が警鐘を鳴らしています。

「犬は人間より耳がよい」

夏といえば花火大会。様々な色や形に加え、大きな音や体に伝わる振動など、迫力満点のエンターテイメントです。愛犬を連れてきている人を見かけるケースがありますが、実は「犬に危険を及ぼす行為」と専門家は警告しています。

 

パーク動物医療センター(福岡市) 古江正人院長「ストレスによって消化器症状で吐いたり下痢したりが多くなります。花火大会の次の日は、下痢・おうと・ぼうこう炎の犬の治療が多いです」

人間より耳が良い犬にとって、「ドン、ドン!」という大きな音が悪影響を与えている可能性があると言います。

 

パーク動物医療センター 古江正人院長「なぜ大きな音が鳴っているのか、何が起こっているのか、犬は理解できない。普段ない状況に置かれる訳で、やはり単純に怖いんですよね」

コロナ禍でペットを飼う人が急増

犬を長く飼っている人にとって、「花火は苦手なもの」という意識は当たり前かもしれませんが、コロナ禍で犬や猫を飼い始めたばかりの人も多いので注意が必要です。新たに人に飼われた犬は約42万6000匹(2022年)、猫は約48万9000匹(2021年)で、ともに過去10年で最高となっています。
猫も、大きな音や振動でパニックになる可能性があるので、注意が必要です。古江院長によると、雷や工事の音でパニックになり、迷子になる犬や猫も多いのだそうです。

最悪の場合は死亡例も

特に注意が必要なのは、心臓の病気やてんかん発作などの持病を持っている犬です。しかし、持病を持っていない犬であっても、パニックを引き起こす可能性が考えられると言います。

 

パーク動物医療センター 古江正人院長「花火の音が引き金で、けいれんを起こして意識が飛んでしまい、ガタガタと震えだす場合があります。てんかんの発作を起こすこともあるでしょうし、意識がなくなっているので吐いたものがのどに詰まって呼吸が止まり、最悪の場合は亡くなってしまうことがある」

 

けいれんの発作は、年齢や持病に関係なく突然症状が出ることもあるため、注意が必要だと言います。すべての犬や猫が発作を起こすわけではありませんが、大きな音や振動が原因で起こる可能性がある症状は、下痢、おうと、ぼうこう炎、心臓発作、てんかんによるけいれん発作などです。

突然の騒音で猫もパニックになる可能性が

花火大会が開催されるのは、夜。動物病院は診療時間外で、古江院長は「花火大会に犬を連れていくのは控えた方がいい」と言います。

 

パーク動物医療センター 古江正人院長「家にいたとしても、花火の音がひどい時は窓を閉めて音が聞こえづらくするとか、カーテンや雨戸を閉めてできるだけ刺激が少ないようにした方がよい」

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