あらゆる業種で深刻な「人手不足」 これをDX=デジタル変革で補う新たな製品が次々に開発されています。人以上の能力を発揮するかもしれない最新の製品やロボットの威力とは。
福岡市のマリンメッセ福岡で18日から始まった「モノづくりフェア」 国内だけでなく海外のメーカーも含めた555の企業や団体が出展しています。
DX=デジタル変革をテーマにしたコーナーでは、ロボットや事務作業を自動化するシステムなどを紹介しています。
人の眼球の動きを検知し記録する
RKB 町田有平記者
「画面に映っている赤い丸は、私が見ているところを表しています。この専用グラスは、熟練の技術者の目線を映像として記録できるんです」
スウェーデンの企業が開発したのは、専用のグラスやゴーグルで眼球の動きを検知し、目線を記録する製品です。熟練の作業者が製品の検査などでどこを見ているか記録することで、教育期間の短縮や見落としを減らすことにつながるということです。
不良品をセンサーで検知し選別
一方、こちらのロボットは傷がある不良品や規格外の製品などをセンサーで検知し、自動で選別してくれます。
プレミアエンジニアリング 松本大亮社長
「人の場合、誰が検査するかによってOKかNGか変わることもあるし、健康状態によって見えたり見えなかったりすることもある。安定していないですよね。このロボットはカメラとAIとアームが一体になっているので、検査をするところに持ってくる、OKかNGに仕分ける、これを標準装備で、1台でできます」
家庭用のコンセントでも動くロボット
小型のロボットの需要も増えています。A4サイズほどの狭い場所でも設置可能で、家庭用のコンセントに接続できる小型のアーム。製品を器用につかみ箱に並べていきます。大きな工場でなくても、ロボットの恩恵を受けることができます。熟練の職人のような動きができるうえ、価格も30万円台からと手頃なのが魅力です。
物流業界が注目するロボット
低コストで人手不足の解消にもつなげられるとして、物流や自動車業界などからの注文が増えているロボットもあります。これまで人が動かしていた既存の設備を、人に変わってロボットが動かします。プログラミング技術によって、わざわざロボット専用の設備を入れる必要がありません。
ファナックロボットアプリケーション
技術本部 高橋広光副本部長
「自動化するために既存の機械まで変えるとなると何千万とかかるので、操作するロボットだけを自動化するという形にすると、コスト的にもメリットがあると考えています」
自動化や省力化など生産性の向上を後押しする製品を紹介しているこの展示会は、10月20日まで開かれています。
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この記事を書いたひと
町田有平
2010年RKB入社。報道記者、情報番組ディレクター、ラジオプロデューサーなどを担当。2女の父で趣味はキャンプと筋トレ。