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暖冬なのに大雪が降るのはなぜ?空気中に多くの水分→“急な寒波”で「ドカ雪」…北陸地方はJPCZの影響にも警戒【気象予報士の解説】

暖冬予想の今冬にも関わらず、強い寒波が相次いで日本列島に襲来。21日(木)から流れ込む寒波は、17日(日)の“第一波”よりもさらに強く、日本海側で警報級の大雪となるおそれがあります。高温が続いた中で、今回のように急に寒気がやってくると大雪となるのは、気温と空気中の水分量が関係しています―。

海面水温が高いため、雪雲がさらに発達

海面水温の分布図(気象庁HPより)

 

「雪雲」が発達する一つの要因として、海面水温が高いことも挙げられます。18日時点の海面水温の平年差は、日本海で+3℃。黄海から東シナ海にかけても+2℃と平年より高い海域が広がっています。この海面水温の高い場所の上空に非常に強い寒気が流れ込むことで、大気の状態が不安定になり、雪雲がますます発達するのです。

気温が高い「暖冬」であることでむしろ「大雪」?

暖冬なのになぜ大雪が降るのかと不思議に思う方もいらっしゃるかもしれません。3か月予報では、この冬は暖冬でした。しかし、気温が高いことによってむしろ大雪になることも考えられます。気温が高ければ、その分空気中に多く水分を含むことができます。高温が続いた中で、今回のように急に寒気がやってくると一時的には大雪となる可能性もあるのです。

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横尾 槙哉

気象キャスター

出身地:佐賀県基山町 誕生日:2月7日 趣味・特技 サガン鳥栖の応援、和太鼓、ドラム、少年漫画、映画