従業員の4割は障害者 11年前に設立した警備会社の「働き続けるためにしている工夫」
従業員の4割を障害者が占める警備会社があります。「障害がある人も当たり前に働ける環境を作りたい」と11年前に設立された会社は、毎年黒字を出し続けています。
建設現場の警備員
建設現場の前で車を誘導する古川ユリさん(22)。1年半前から警備員としてフルタイムで働いています。
古川ユリさん(22)
「私も健常者ではなく、知的障害で気持ちの浮き沈みが激しいほうなので、色々病気を抱えてる人たちといたら、自分も頑張れる。何度かくじけそうになったこともあったんですけど今はなんとか働けているかな」
知的障害のある古川さんは以前、介護職やコンビニの店員として働いていましたが、同僚とうまくコミュニケーションがとれず職場に馴染めなかったといいます。今の職場は働きやすいと話します。
古川ユリさん(22)
「人が優しいことですかね。健常者ばかりだった以前の職場と比べたら今の会社のほうが働きやすいですね」
会社設立のきっかけは「前職で感じた疑問」
古川さんが勤務するのは、警備会社の「ATUホールディングス」です。従業員57人のうち23人が障害者。障害者雇用率は56.1%と、民間企業の法定雇用率2.3%を大幅に上回っています。
ATUホールディングス 岩崎龍太郎社長(48)
「働ける人たち、そして働きたいという人がいるから雇用しているだけです」
社長の岩崎龍太郎さんは、かつて別の警備会社に勤めていた時、部下の1人が精神障害を理由に辞めさせられたことに疑問を感じたといいます。
ATUホールディングス 岩崎龍太郎社長(48)
「「仕事ができたんですよね彼は。だからこそ何も見ずに、ただ障害というだけのそれだけを見て雇える人で適性がある人が排斥されることがありました。」
「障害がある人も当たり前に働ける環境を作りたい」と、岩崎さんは当時務めていた会社を退社し、2013年に「ATUホールディングス」を立ち上げました。特性の異なる障害者が働き続けられるよう様々な工夫をしています。
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