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「COMATSU」松村社長、電撃現場復帰の意味と理由

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福岡の飲食業界で「COMATSU」グループを知らない人は少ないと思います。オーナーの松村宗孝さんは小野グループ(有限会社ディー・ディー・カンパニー)の出身で、11年間務めた後、2011年に独立開業しました。そしてそれを皮切りに、今では路面店、商業施設、そして東京といくつもの出店をしているし、「エルボラーチョ」などと共同でクラフトビールの会社も立ち上げています。そしてそのどれもが繁盛しているというのがすごいんです。
そんな松村さんが9月から大名店、つまり創業店のカウンターに立っています。本人のSNSによると、「昔からお世話になってる旧知の方に来てもらえる場所」あるいは「スタッフも100名を越えてなかなか直接話ができる機会がなくなってきているので、皆と語り合える福利厚生的な場所」になるといいなということ。確かに1店舗でやっているときには、日常的にスタッフと雑談したり、思いを語ったりできますが、店舗が増えると会議で議題に沿って話をするだけになったりして、なかなかざっくばらんな話ができなくなっていくものです。
また、これは飲食業界の若手たちにとってもすごくいい機会で、これから独立しようと思っている人、店を出したけど行き詰まっている人などが、気軽に悩み相談にのってもらえる場にもなります。

COMATSU店内

そしてこのことは松村さん自身にとっても、刺激になるとともに、飲食を始めた頃の喜びを再認識し、モチベーションをアップする機会になるはずです。以前警固で「マンダリンマーケット文華市場」をやっていた山北裕児さんは、元々系列の惣菜店だった物件を立ち飲みの店にして、毎日現場に立っています。「マンダリンマーケット文華市場」のときは、店も大きかったので、厨房の奥の方で料理を作ったり、店に入らず経営的な業務をしたりせざるをえなかったはずですが、今は原点回帰というか、1人(+アルバイトスタッフ)で毎日料理を作り、お客さんといろいろな話をするのが楽しくて仕方がないようで、実に生き生きしています。松村さんは山北さんと同い年で、この店にもよく出没しているので、そんな山北さんの姿をみて、今回の現場復帰企画を考えたのかもしれません。最初はそのための物件を新たに探していたそうですが、結果的に「COMATSU」の創業店でやることにしたのは大正解といえるでしょう。
繰り返しになりますが、これは「COMATSU」の社内的にも、福岡の飲食業界の将来のためにも、そして本人のこれからのビジネスや人生にとっても、いいことだらけの素敵な試みになりそうです。

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