「早く練習したい」花火大会の流れ弾で部室が“爆発”~全国大会まで1か月の弓道部に支援の輪
道場に直撃したのは「10号玉」

RKB川内信江「屋根に穴があき、壁が剥がれ落ちているのがわかります」
花火の流れ弾による“爆発事故”から3日がたった8日、久留米高専が使っていた弓道場は無残な姿をさらしていた。
来月1日に兵庫県で開幕する全国大会まで1か月を切り、部員たちが練習に汗を流した道場は一夜にして無くなったのだ。消防によると、花火の10号玉が落ちて爆発した可能性が高いという。
視聴者提供
この日、道場の近くでは筑後川花火大会が3年ぶりに開催されていた。夜空を照らす色とりどりの花火に多くの観客が見入り、夏の風物詩の復活に地域が沸くはずだった。しかし、フィナーレとなる午後8時10分ごろ、1発が近くの学校の方向へ飛んだ。事故だ。
会場の近くにある久留米工業高等専門学校で撮影された映像には、大きな爆発音とともに建物の内部から赤や青の火の粉が吹き出す様子が映っている。この衝撃的な映像は、ツイッターで385万回以上再生され全国で注目された。
大会の実行委員会は「想定外の方向に打ち上がったことが原因とみられる」と発表した。
部員ショック、全国大会まで1か月
爆発事故でけがをした人はいなかったものの、部員を気遣うのは地元の弓道連盟の会長だ。
水田英敏会長「みんな言いよったい、どうにかしないとって。練習を早くできるようにしてもらわないと」
なんとか助けてあげたいと地元では、練習場や道具の提供などの支援も検討されている。
しらみず弓道具店・白水康之さん「個人では金額もすごい高いのでもう一回そろえるとなると大変。それに少しでもお役に立てればと思っています」
また、弓道部がある近くの県立高校も依頼があれば練習場を貸し出すことを検討し始めた。
「いい方向に物事が進めばいい」
久留米高専弓道部部長・伊藤千春さん「これからのことを考えるとやっぱり大変だろうなとかなりショックでした。全国大会や昇段審査が控えていたので、拠点となる道場がなくなってしまったので、どう部長としてやっていこうかという思いです。早く練習したいので、いい方向に物事が進んでくれればなとみんなと話しています」