天ぷら油に引火し初期消火に失敗“点検延期”も影響か~福岡・旦過市場火事

天ぷら油に引火し初期消火に失敗“点検延期”も影響か~福岡・旦過市場火事

旦過市場一帯で発生した大火災から17日で1週間です。わずか4か月の間に立て続けに起きた大火は、今後の教訓として生かされるのでしょうか。

◆1週間たっても停電が続く店も

RKB黒木秀弥「営業を再開した店がある一方で、一部では停電が続き、被害が大きかったエリアでは、通行が規制されたままです」

17日朝、旦過市場を訪ねると、買い物客の姿の一方で、立ち入りの規制が続く地域で停電の復旧作業などが続けられていました。今月10日の夜「北九州の台所」は、再び激しい炎と黒煙に包まれました。市場一帯の2000平方メートル、30店舗以上が焼け、鎮火までに22時間後を要しました。

火元とみられているのは、市場に隣接する飲食店街「新旦過」地区の店です。捜査関係者によりますと、火が出た直後に「天ぷら油に処理剤を入れて加熱したまま放置していた」と話していたといいます。

◆最も対処しにくい「天ぷら油火事」

天ぷら油が原因の火事について、火災の専門家はその対処の難しさと初期消火の重要性を指摘します。

東京理科大学・小林恭一教授「天ぷら油火災は、普通の人たちが出会う火災としては最も対処しにくい火災。油に火が入ってしまうとなかなか消えない。初期消火で突破されてしまえば、必ず今のようなことになる。方法はほかにない」

北九州市消防局は「火元とみられる店の関係者が初期消火にあたったものの、火の勢いは収まらず瞬く間に周りの建物に燃え広がった」と説明しています。

◆木造密集ハイリスク地区で“消防点検を延期”

一方で、消防の対応に問題はなかったのでしょうか?旦過市場一帯では、今年4月にも42店舗を焼く大火災が起きています。この火事の後、消防は旦過市場や商店街にある店舗については防災設備の点検を実施したものの、「新旦過」地区は営業再開の連絡を受けるまで点検を延期していました。

小倉北消防署・渕上欣一副署長「営業を再開したかどうかを常に話せる状態ではない。できるだけ早めにオープンしているかを話してくださいとは言っていたが、他の店もあるので。できるところは行っていた」

古い木造の建物が密集していることから火災の危険性が高い「特定消防区域」にも指定されている旦過市場、わずか4か月の間に起きた2度の大火災は、今後の教訓として生かされるでしょうか。

東京理科大学・小林恭一教授「非常にハイリスクな所なわけですよ。火を出さない、火が出たら早く消す、そういったイロハのイのところを消防はちゃんと教えて、エリア全体でどうしていくか話すということだと思います」

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