「元々は友達、ありがとう」いじめで自殺した女子高校生の両親が同級生と“和解”

「元々は友達、ありがとう」いじめで自殺した女子高校生の両親が同級生と“和解”

福岡県北九州市の私立高校に通う女子生徒(当時16歳)が2017年にいじめを苦に自殺したとされる問題で、遺族側が同級生3人から謝罪を受け、和解したことを17日明らかにしました。

 

裁判所は自殺といじめの因果関係を認定

北九州市内の私立高校に通っていた2年の瑞菜さんは2017年4月、同級生のいじめをほのめかすメッセージを残して学校近くの墓地で自殺しました。学校側と同級生3人はいじめ行為を認めなかったものの、遺族が「日本スポーツ振興センター」を相手に見舞金を求めて起こした裁判で福岡地裁は2021年、仲の良かったグループ内で瑞菜さんをのぞいて写真を撮影したことや昼ご飯を食べたことなどをいじめ行為とし、自殺との因果関係を認めました。

同級生3人と遺族は“和解”

その後、遺族は同級生3人に謝罪などを求めて民事調停を申し立てました。去年12月には3人が謝罪し、今年2月に和解が成立。3人は瑞菜さんの墓を今月6日に訪れた際「本当は早く会いに来たかった」「今振り返って考えてみると、話しかける回数や態度で瑞菜さんを傷つけたかもしれない」「また瑞菜に会いたくなったときに来ても良いですか」などと話したということです。

両親「元々は友達」「ありがとう」

17日に記者会見した瑞菜さんの父親は「元々友達だった子たちから謝罪の結果がうまれたことは家族にとってよかった。一生憎んでいかないといけないのかと思っていたので、気が楽になりました」などと話しました。

母親は、謝罪した同級生3人に「瑞菜と友達でいてくれてありがとう」と声を掛けたことを明かし「泣きながら震えながら謝罪する姿を見て、受け入れたいと思った。ちょっとした歯車でこんなことになってしまったが、瑞菜は楽しい話もたくさんしていて、友達が大好きなんだろうなと思った。やっぱり瑞菜が選んだ友達なので、選んだ友達は良い子だったよと思いたい」と涙ながらに語りました。

学校側は現在もいじめ行為を認めておらず、遺族は学校側に改めて見解を求めるということです。

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