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シリーズでお伝えしている「SDGs私たちにできること」。国連が定めた17の目標のうち、今回は「質の高い教育をみんなに」です。福岡県太宰府市の福岡女子短期大学で先日、ある講義が開かれました。九州で初めての特別な一日でした。
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福岡県太宰府市の福岡女子短期大学で行われた、「感染症との共存」を考える講義の様子です。しかし生徒は、大学生ではありません。福岡県内の小学4年から6年までの児童40人。子供たちが、一日だけ大学生になる、「子ども大学」です。
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授業が嫌い、という子供がいます。でも本来、学ぶこと自体は、楽しいものです。子ども大学は、大学のキャンパスを開放して、教授や専門家が、大学生レベルの講義を分かりやすく行います。
子供の「なぜ?」に答えようと、2002年にドイツで始まった子ども大学。日本では、東京などで広がり始めていますが、九州では初めての試みです。
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事務局は、夏から講義の進め方を話し合ってきました。
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子ども大学への参加費は無料。運営資金は、クラウドファンディングや、助成金でまかないます。「SDGsの17の項目」にあてはまるもの、「キャリア教育」に役立つことを目指して、講義内容を考えました。
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この日は、45分の講義が3コマです。児童文学者のアーサー・ビナードさんの講義は、「原爆」について。被爆者からの聴き取りを続けてきたビナードさんは、自分で脚本した「紙芝居」を読み聞かせます。
アメリカ人のビナードさんは、1990年に来日。広島で原爆の悲惨さを知って衝撃を受け、聴き取った内容を絵本にして伝えてきました。学ぶ喜びを知るビナードさん。原爆の後に起きた、感染症についても説明しました。
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また、化学の講義では、10円玉をレモン汁で磨きピカピカにする、酸化と還元の実験も行われ、子供たちは終始、真剣な表情で取り組んでいました。
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大学に来て、学ぶ楽しさを体験した子供たち。新たな未来を切り開く、いい経験になったようです。