SDGs 高校生が発案~CO2活用で優れた食材に 佐賀市

<リード>

6月はRKB70周年を記念した「カラフルマンス」として、SDGs=持続可能な開発目標への様々な取り組みを紹介しています。

今回は13番「気候変動に具体的な対策を」です。

地球温暖化の原因の一つとされるCO2=二酸化炭素を有効活用して、ある優れた食材の生産につなげる取り組みが、佐賀市で進められています。

そのきっかけは、高校生のアイデアでした。

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黄身は、鮮やかなオレンジ色。

弾力のあるニワトリの卵。

その名も「壮健美卵」です。

この卵を味わえる「卵かけご飯」の専門店が、今年4月、佐賀市にオープンしました。

リポート「卵にコクがあって甘いです。なんといっても非常に濃厚です」

この卵、実は二酸化炭素を有効活用して生産されているんです。

どんな仕組みかというと・・・。

清掃工場で、ごみを燃やした時の排ガスに含まれる二酸化炭素で藻類を培養し、その藻類を混ぜた餌でニワトリを育てたところ、ビタミンEの1000倍という高い抗酸化力を持つ卵を産むようになったのです。

佐賀市のこの施設は、排ガスから二酸化炭素だけを取り出す設備を、清掃工場としては国内で初めて導入しました。

1日に約10トンの二酸化炭素を取り出してパイプラインで送り、農作物などの栽培に役立てています。

インタビュー

生物資源の開発に取り組む地元企業も、送られてくる二酸化炭素で、「ヘマトコッカス」という藻類を培養しています。

藻類が持つ赤い色素「アスタキサンチン」は、老化の原因になる活性酸素を抑制する働きがあるといわれ、食品などの原料として注目されています。

このフレーク状に加工したものが、藻類から抽出したアスタキサンチンです。

インタビュー

養鶏とパンの製造販売を営む石井利英さんも、取り組みに協力した一人。

佐賀名物として自慢できるお菓子の開発を目指し、原料の卵からこだわったバウムクーヘンを作ろうと、4年前に養鶏場を設けました。

ハーブやニンニクなど、10種類以上のえさの原料に、アスタキサンチンを配合しています。

インタビュー

黄身の色が濃く、抗酸化力も高い「壮健美卵」を使って、今はバウムクーヘンの改良を重ねている最中です。

インタビュー

この取り組みの発端は、弘学館高校の3年生・松尾圭吾さんや戸嶋康陽さんらのアイデアです。

去年10月に実施された高校生の政策提言コンテストで優勝し、興味を持った佐賀市やさが藻類バイオマス協議会が手を挙げました。

初めは藻類でムツゴロウを養殖する案でしたが、ムツゴロウの養殖は難しいとわかり、市や企業と話し合って、卵の商品化に切りかえました。

インタビュー

高校生のアイデアをきっかけに、行政や企業も協力して実現にこぎつけた、付加価値の高い商品。

地球温暖化の原因とされる二酸化炭素を有効活用する、「カーボンリサイクル」を実現するだけでなく、新たな産業が生まれ、地域に活力を与える可能性も秘めた期待の卵です。

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