小さいころから本を読むことが好きだった。
絵本から図鑑、小説までさまざまな本が並ぶ寝室の本棚から毎晩気になる本を枕元に。一人で読んだり母に読んでもらったりした。
本を読んでいる時間は、物語の世界に没頭できる。学校で怒られて悲しかった時も、祖母が亡くなってどうしようもなくつらかった時も、寝る前の読書の時だけは心が軽くなった。勇気をもらい、励まされ、次の日もなんとか頑張ってみようと思えた。本にはそんな力がある。
本の楽しみ方の一つに朗読がある。アナウンス部に所属して初めての「お話アカデミー朗読会」が、早くも桜のつぼみも膨らむ3月に、西南学院大学(福岡市早良区)のチャペルで行われる。今年のテーマは、「生きる喜び」。災害、戦争、事故。世の中が重苦しい空気に包まれても、時間は進み、日々の生活は続いていく。少しずつでも前を向いていかなければならない。
心が痛むニュースが続いたこの冬。そんな時だからこそ春の朗読会では命の芽吹きを感じ、一瞬でも心が軽くなる時間を創り出したい。オオカミとヤギの友情を描いた絵本「あらしのよるに」を始め厳選した作品をそろえている。3月9日、チャペルの扉を開いて私たちアナウンサーと一緒に物語の世界へ。詳細は「RKBオンライン」を。
2月3日(土)毎日新聞掲載
この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう