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九州でも木枯らし!

気象用語の中には、使用時期が決められているものがあります。今の時季に使用が限定される言葉の代表は「小春日和」と「木枯らし」です。

「小春日和」とは、晩秋から初冬にかけての春を思わせる暖かな日和のこと。今週の半ばにはそんな日が続きましたね。「小春」というのは旧暦10月の別称でもあり、本当の春に使うのは誤りです。

もう一つの「木枯らし」の使用時期は、10月半ばごろから11月末日まで。木の葉を吹き散らす最大風速8メートル以上の冷たい北寄りの風と定義されています。

今の時季は、「小春日和」と「木枯らし」が交互に起こることが多く、気温の変化が大きくなるため、体調管理などに注意が必要です。

ところで、最初に吹く「木枯らし」を「木枯らし1号」と呼びますが、気象台がその発表を行っているのはなぜか東京と近畿地方に限られています。以前、気象台に理由を聞いたところ、「南国九州に木枯らしはそぐわない」と言われました。

そんなことはありませんよね。九州だって今の時季、ちゃんと北寄りの冷たい強風が吹きます。

ということで、実は私見と断った上で、RKBでは九州北部の「木枯らし1号」を毎年発表しています。今年は今月7日でした。
 

龍山康朗=RKB気象予報士・防災士
毎日新聞福岡版 2023年11月25日掲載

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龍山康朗