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「ユーチュー婆」に「ばあちゃん新聞」、後期高齢者が笑顔で生き生きと過ごすには…輝くために“働き続ける”という選択肢も

2025年、いわゆる「団塊の世代」が全員、75歳以上の後期高齢者になります。いくつになっても自立して笑顔で暮らしたい、その願いを叶えるにはどうすればいいのでしょうか。そのヒントとなるかもしれない、元気なおばあちゃんたちの姿を取材しました。

おしゃべりしながら笑顔で働く、収入は貴重な生活費にも

 

福岡県うきは市にある食品製造会社「うきはの宝」。毎朝、出勤してくるのはみんな、おばあちゃん。ほとんどが75歳以上の後期高齢者です。おばあちゃんたちが笑顔で作っているのは「干し芋」です。
 


うきはの宝従業員 国武トキエ(77)さん「こうやっておしゃべりしながらするから楽しいです」
 


うきはの宝従業員 内藤ミヤコさん(87)「家でじっとしていたら、体も動かさないで筋肉は衰えるし、ここに来ていろいろと教わることもあるし楽しいです」

楽しそうに作業を進めるおばあちゃんたちですが、ただやりがい、生きがいを求めて作業をしているわけではありません。時給930円、1日約3時間の勤務で得る収入は、貴重な生活費になっています。

うきはの宝代表取締役 大熊充さん「国民年金の受給だけでは、生活がままならない状況になってきているというのは、日本全国、今高齢者が抱える課題かなと思っています。我々も、地域のおじいちゃんおばあちゃんを保護するだけでなく、一緒に経済活動をしていくというのは非常に意味のある試みだと考えています。
 


先月4日に開かれた福岡県「6次化商品」コンクールの表彰式。6次化商品とは、農産物や水産物の生産者が加工・販売まで手がけるもので、42点の応募の中からうきはの宝の「ばあちゃんが作った焼き芋干し芋」は見事、大賞である県知事賞に輝きました。

国武トキエさん(77)「芋を栽培している人の思いもあるし、いかにおいしいのをみんなに食べてもらうかなっていうのを考えながら作りましたので、その点は報われたというかな、そういう感じです」

実はこの「干し芋」、ネット販売で1か月に160万円を売り上げる人気商品で表彰式後の販売会でも多くの人が購入していました。

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この記事を書いたひと

奥田千里

2000年生まれ。福岡県北九州市出身。

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