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高さ11メートルの飾り山を上からみると 人形師と山大工の苦労 博多祇園山笠

博多祇園山笠の主役のひとつが豪華絢爛な飾り山笠。去年から室内で涼しく鑑賞できる飾り山が登場しています。人形師と山田大工には、この場所ならではの苦労もあるようです。

山小屋の中にある飾り山とは、見え方が違う


福岡ドームの飾り山笠は去年から「福岡PayPayドーム」に隣接する「マークイズ福岡ももち」で展示されています。飾り山笠が商業施設の中に移されたことで気温があがるこの季節でも涼しく鑑賞できるようになりました。しかし、人形師や山田大工にとっては、屋内ならではの苦労があります。

山大工 石塚善治棟梁
「運搬が大変です。台とか細かい材料はエレベーターを使ってみんな若手が担いで上がっています」

人形師の中野浩さんも、飾り付けの難しさを感じています。

人形師 中野浩さん
「ここは一般の客も来るので安全対策をとって足場を組んで山笠を作っています。人形師の立場からいえば、大変、飾りづらい」

山小屋の中に設置される飾り山笠は、表と見送りの正面2か所が主な鑑賞ポイントとなります。しかし、福岡ドームの飾り山笠が展示されるのは商業施設の2階から4階の吹き抜け部分。飾り山の鑑賞ポイントが、上下左右、様々な角度に広がっているのです。

山大工 石塚善治棟梁
「人形師さんも苦労しよる」

人形師 中野浩さん
「横と上から見えるので360度穴埋めしていくように飾っていかないといけない」

高さ11メートルの飾り山 吹き抜け空間に完成


一般に公開される2日前。表、見送りともに完成が近づいてきました。人形師の中野さんは、商業施設の4階から高さ11メートルの飾り山笠を確認します。

人形師 中野浩さん
「女性の方が4階から見ていましたが、『すごいな』と思って見ているのでは」

山大工たちによる微調整など装飾の仕上げを経て今年の飾り山笠がほぼ完成しました。

そして、飾り山の公開初日を迎えました。福岡ドームの飾り山笠、標題は、表がホークスのスローガンを組み合わせた「鷹鷹鷹躍動」、見送りは徳川家康の家臣を表現した「徳川四天王」です。

飾り山笠を見にきた人
「ソフトバンクのファンだから野球はいつも見ています。選手によく似ている、そっくり」

「上から見たら高さを感じますね」

「大きいなと思って子供にも話していたところです。特別な感じがして」

様々な角度から楽しめる飾り山笠。福岡ドームの飾り山を統括する総務の安積研二さんに聞きました。ここならではの鑑賞ポイントは?

十二番山笠・福岡ドーム安積研二総務
「エスカレーターで昇ると見送りも人形もより近くで見える、他の飾り山笠にはない特徴です。その辺りを皆さんに見ていただきたい」

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