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「後ろの視線が気になって…」エスカレーターの“片側空けと歩行”をめぐる各地の規制条例に差→「両側に立ちましょう」が効果的?

エスカレーターを歩く人のために片側を空ける慣習は、転倒などの事故につながるとして、危険視されています。乗った後に歩かせないために、各地の自治体は条例による「立ち止まり」規制を試みています。この結果に有意な差があることがわかりました。「立ち止まる」ことを強調した埼玉県の条例があまり浸透しなかった一方、「両側に立つ」ことに重きを置いた名古屋市は一定の成果をおさめています。「空いている列のブロック」に力点を置く福岡市は、ポスターやステッカーを貼ってさらに実効性を高めようとしています。

歩かせないアピールはスポットのあて方で効果に差


朝のラッシュ時間、駅では先を急ぐ人がエスカレーターの右側を歩いて行く光景が当たり前のようになっています。

スーツの男性「危ないなと思いつつ、僕も歩くことはあるんで。自分の急ぎ具合によってはじれったいとかイライラすることもあるけど安全のためには仕方ないのかなと」

福岡市地下鉄によりますと昨年度、エスカレーターでの事故は37件起きましたが、その6割以上の24件が転倒事故でした。また、ホームから改札口に上がる場合、立って利用する人が左側に集中しホームに人が滞留してしまうため、実際には、2列利用の方が短時間で多くの人が移動できます。エスカレーターの歩行禁止を推進しようと、埼玉県はおととし条例を制定しました。当初は効果が見られたものの、半年ほどで元に戻ってしまったということです。

筑波大学医学医療系・水野智美准教授「埼玉県の条例の場合、立ち止まりましょうと強調されたんです。そうすると左側に立ち止まる方が多くなって結果、右側が開いていて歩きやすい環境ができてしまった」

一方、今年10月に条例を作った名古屋市はこうアピールして効果が出ているそうです。

名古屋市の啓発動画♪「遅刻しそ~っ!ジャマだな~。エスカレーターは歩いちゃいけないって条例で決まったんだよ!歩くと転んだりして危ないよ、ごめんなさい・・・、立ち止まり左右に乗るのがナゴヤ流!」
水野准教授「埼玉の結果を受けて、名古屋市は“両側に立ちましょう”と強調したことによって、右と左両方に人が立っていると歩きにくい環境ができました。結果、立ち止まって乗る人が増えた」
 

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この記事を書いたひと

土橋奏太

2000年生まれ 長崎県出身