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「鉄の街」のシンボルが崩落の危機か 北九州市が調査へ3000万円を計上

近代製鉄発祥の地で「鉄の街」と呼ばれた福岡県の北九州市。そのシンボルとして保存されているのが、八幡東区の「東田第一高炉跡」です。この建物の劣化が進み崩落の危険性が高まっているとして、北九州市が本格的な調査に乗り出すことがわかりました。

近代製鉄発祥のシンボル「東田第一高炉跡」


北九州市八幡東区にある市指定の史跡「東田第一高炉跡」。1901年に官営八幡製鉄所が操業を開始した場所に建つ高炉は、鉄鉱石を溶かして鉄を取り出す施設です。現存する高炉は、1962年から10年間操業していました。1999年に市の史跡となって一般公開され、近代製鉄発祥のシンボルとして市民に親しまれてきました。

劣化進み立ち入り禁止に


RKB 今林隆史記者
「鉄の街・北九州のシンボルとなってきた建物ですが、危険な箇所が確認されたということで、中に入ることができなくなっています。よくみると錆が目立つところもあります」

現在ではいたるところで劣化が進み、ボルトや鉄板などが広範囲にわたって落下。北九州市は危険な箇所があるとして、おととしから立ち入りを禁止して一部を補修してきましたが、これまで大規模な改修工事は行われていませんでした。

市民からは「残してほしい」の声も


北九州市民は
「北九州と言ったらこういうイメージがあるので残すのもいいんじゃないかな」
「私の父も八幡製鉄所で働いていたんですよ。やっぱり代々残して欲しいです」
 

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この記事を書いたひと

今林隆史

1976年生まれ 福岡市出身 政治・経済などのニュース取材に加え、ドキュメンタリー番組の制作にも携わる。第58次南極観測隊に同行。JNNソウル特派員として韓国の大統領選挙(2022)などを取材。気象予報士・潜水士の資格を有し、環境問題や防災、水中考古学などをライフワークとして取材する。 番組「黒い樹氷~自然からの警告~」で科学技術映像祭 内閣総理大臣賞(2009)、「甦る元寇の船~神風の正体に迫る~」同映像祭 文部科学大臣賞(2013)など受賞。