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2代目シェフが活躍!福岡の街で愛され続ける老舗パティスリーへ

UMAGA

今回ご紹介のお店
KITAKU CAKE&CAFE(六本松)
ケーキの店 リンデン(橋本)

福岡の食を支える「中村学園」の卒業生

2024年に創立70周年を迎えた、“食の中村”こと「学校法人中村学園」。1954(昭和29)年に「福岡高等栄養学校」を開校したのがそのはじまりで、多くの料理人や食産業に携わる人材を輩出していることで有名です。

中村学園

UMAGAでは70周年を記念し、卒業生が営む店や活躍する店をご紹介しています。連載9回目のテーマは、クリスマスを間近に控えた季節に出かけたくなる老舗洋菓子店。「中村学園三陽高等学校」出身で、2代目オーナーシェフとして活躍する卒業生のお店を訪ねました。

六本松エリアに移転オープン!
「KITAKU CAKE&CAFE」

六本松 KITAKU 外観 六本松 KITAKU カフェスペース

最初に訪れたのは、地下鉄・六本松駅から徒歩5分ほどの場所にある「KITAKU CAKE&CAFE」です。こちらは「菓子館 木太久」として1990(平成2)年に別府で創業した洋菓子店で、今年6月、店名も新たに移転リニューアルオープン! 城南区役所前にあった店舗のトレードマークである赤いファサードはそのままに、店内に6席のカフェスペースを併設したお店に生まれ変わりました。

六本松 KITAKU オーナーシェフ

「いらっしゃいませ」と迎えてくれたのは「中村学園三陽高等学校」出身の木太久和正さんです。木太久さんは中学、高校とラグビーに打ち込み、スポーツ推薦で大阪の大学へ進学。その後は大阪の洋菓子店へ就職し、10年に渡りパティシエとして腕を磨きました。約12年前、30歳を機に実家である「菓子館 木太久」に戻り、現在は2代目シェフとして、初代である両親と共にお店を盛り立てています。

「“新鮮な素材を吟味して、お客様との絆を何より大切に“。そんな思いを両親から受け継ぎ、日々お菓子作りに励んでいます。毎日のおやつから自分へのご褒美、特別な日の贈り物まで、どんな時にも寄り添える、地域の方々に愛されるお店であることがモットーです。『中村学園』の方々も贈り物のお菓子を買いに来てくださったりと、こうしてご縁が続いていることに感謝しています」と木太久さんは笑顔で話します。

六本松 KITAKU ケーキ

店内へ入ってすぐの場所には20種類近い焼き菓子が並び、ショーケースには常時15種類ほどのケーキが揃います。糸島市にある養鶏場「板垣ファーム」の新鮮な卵や、全国各地から厳選する旬の果物など、良質な素材と丁寧な仕事がおいしさの秘密。創業時からのレシピを守り続けるロングセラーのケーキも数多く、ついつい目移りしてしまいます。

六本松 KITAKU ケーキ 六本松 KITAKU ケーキ

それでは、おすすめのケーキをチェックしましょう。こちらは創業時からの看板メニューであるショートケーキ「いちごっ子」(600円)。木の年輪のようにクルクルと巻き組んで作った特製のスポンジケーキが特徴で、底にはサックリとしたクッキー生地も敷かれています。通常のショートケーキとはフォークの入り方が異なり、口に入れた瞬間のふんわり優しい食感がたまりません。

六本松 KITAKU ケーキ

「ツインシュー」(390円)は、1つで2度おいしいオリジナルのシュークリーム。左側には自家製のカスタードに生クリームを合わせた滑らかな「バニラクリーム」、右側にはほんのりビターな「コーヒークリーム」がサンドされています。アーモンドとアラレ糖をトッピングしたシュー生地の食感や可愛らしい見た目も相まって、思わず笑顔がこぼれます。

六本松 KITAKU ケーキ

「チョコマッセ」(600円)は、フランス・ヴァローナ社の高品質チョコレートを使用した贅沢なチョコレートケーキ。甘さは控えめで、しっとりと広がる濃厚な味わいが自慢です。

六本松 KITAKU りんごパイ

さらには、サツマイモや栗を使ったパイ「かんたRO」や「くりRIN」(各300円)といった、木太久さんが新たに生み出した逸品も見逃せません。中でも、長野県の「水野農園」から届くリンゴを山盛りに詰め込んだ「りんごパイ」(2,700円・写真)は、サックリ、ジューシーで一度食べるとヤミツキに!

六本松 KITAKU カフェセット 六本松 KITAKU 焼き菓子

店内のカフェスペースでは、サイフォンで淹れる有機栽培コロンビアコーヒーとお菓子が付いた「カフェセット」(700円)なども提供。焼き菓子は1つ130円~とお財布に優しく、贈り物に最適なギフトBOX入りのセット(1,300円~)も豊富に用意されています。

その他、「お客様の要望に応えたい!」と、木太久さんがはじめたオーダー制のイラストホールケーキや4,000円以上の購入で利用できる配達サービスも好評。配達の基本エリアは福岡市中央区・城南区で、送料は800円から距離によって変動します。クリスマスケーキの予約も受付中なので、インスタグラムやHPで詳細をチェックしてお問い合わせくださいね。

※クリスマス期間「12/23(月)~25(水)」の配達は原則不可。または事前に電話・店頭にて要相談

3世代に渡って通うファンも多い
「ケーキの店 リンデン」

続いては、地下鉄・橋本駅にも程近い「橋本1丁目」の交差点に店を構える洋菓子店「ケーキの店 リンデン」にやって来ました。1977(昭和52)年に早良区有田で創業したのがその始まりで、約20年前に橋本に移転。お店の前には4台の駐車場スペースもあります。

この季節の店内はクリスマスムード一色で、華やかに飾り付けられた空間にはホリデーシーズン限定のギフトセットも並んでいました。

温かく迎えてくれたのは、物腰柔らかな2代目オーナーシェフの中津留康之さん。中津留さんは「中村学園三陽高等学校」出身で、「高校時代の1番の思い出は全学年一丸となって盛り上がった体育祭で、高校の校門から続く“三陽坂”にも鍛えられました」と、高校時代を笑顔で振り返ります。ちなみに、奥様は「中村学園女子高等学校」出身だそうです。

「父の跡を継ぐにしても、一度外の世界に出て勉強しなければ」との思いで、大学進学後は横浜のフランス菓子店「フロレゾン」に弟子入りしたという中津留さん。そこで6年に渡り腕を磨き、帰福後は父と共に店を支え、やがて2代目を引き継ぎました。

「父の味を守りながら、時に新しい風も取り入れて、地域に根ざしたケーキやお菓子作りを大切にしています」との言葉通り、ショーケースには新旧多彩なケーキが勢揃い。20種類近く揃う焼き菓子は1つ150円からと、子どもでも購入しやすい良心価格が嬉しい限りです。

九州産を中心とした生クリームや北海道産のよつ葉バター、糸島産の新鮮な卵など、素材も一つ一つ厳選。早速おすすめのケーキをご紹介しましょう。

「ケーキの店 リンデン」でハズせない名物といえば、三角形のフォルムが印象的なこちらのケーキ。右が創業時から変わらないレシピで作られている定番の「チョコマルキ」で、左が今年から新たに登場した「シロマルキ」(各ハーフ1,188円、1本2,052円)です。

「チョコマルキ」はココア味のふわふわなスポンジを斜めに組み込んだ逸品で、何といっても薄く挟まれた自家製のバタークリームが巧みです。「リンデン」のバタークリームは全卵で作るまろやかな味わいで、重たさを感じさせない口溶けの良さが自慢。粗く刻んだチョコチップの食感とビターさも実によく合います。取材時にも「チョコマルキが昔から大好き!」というお客さんがお店を訪れていました。

もう一つの「シロマルキ」は卵白ベースの軽やかな白い生地と、卵黄を多めにしたリッチな生地の2種類を組み合わせ、砕いたホワイトチョコレートを纏わせた一品。生地に加えたレモンピールやバタークリームに混ぜたユズペーストが爽やかに香り、こちらも甲乙つけ難いおいしさです。

創業時からのロングセラーである「天使の羽」(490円・写真左)は、時代に合わせてブラッシュアップを続けているそう。ガトーショコラにピュアな生クリームをサンドしたシンプルなケーキですが、ガトーショコラが想像以上に軽やかで、甘さの加減も絶妙! フランスの伝統菓子“クロカンブッシュ”をアレンジした「キャラメルプチシュー」(490円・写真右)は、ほろ苦いキャラメルクリームやさっくりとしたメレンゲの食感もクセになります。

さらには、“とろん、とろん”に滑らかな手作りカスタードとイチゴの最強タッグで作る「イチゴのタルト」(520円)や「ヒイラギミルフィーユ」(470円)もおすすめ。しっとり口溶けの良いクレーム・ダマンドのタルト生地や、バターの風味豊かなパイ生地からも中津留さんの腕の良さが伺えます。

また、今年のクリスマスケーキ(3,100円~)は6種類あり、予約受付は12月20日(金)まで。詳細はインスタグラムをチェック! どこかホッとする昔ながらのおいしさと、洗練されたフランス菓子のおいしさを併せ持つ「ケーキの店 リンデン」なら、子どもから大人まで、家族みんなのお気に入りがきっと見つかるはずです。

この記事は「学校法人中村学園」の提供でお届けしました。

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この記事を書いたひと

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