SDGsスタジオ
1.貧困をなくそう
みんなが家族!支え合いの子育て拠点「じじっか」
シングルマザーが集まって始めた福岡県久留米市の子育て拠点「じじっか」には、週末ごとに大勢の親子が集まる。無料で振舞われる食事を食べ、集まった子供たちはのびのびと遊ぶ。ひとり親世帯や、病気で働けない世帯など、様々な背景を持つ利用者がお互いに支え合いながら「貧困」からの脱出を目指している。
2.飢餓をゼロに
将来の食糧問題解決にも期待 人気上昇「大豆ミート」
大豆の植物性タンパク質をまるで肉のような食感に加工した「大豆ミート」。健康志向の高まりから注目され、焼肉店や弁当店、大手スーパーなど多くの企業が開発や販売に乗り出している。牛の飼育から店頭に並ぶまでの過程と比べ温室効果ガスを9割上削減でき、将来的な食糧問題解決にも重要な役割を果たすと期待されている。
3.すべての人に健康と福祉を
高齢者も訪れる「子ども食堂」 大切なコミュニティの場に
福岡県岡垣町にある「つなぎ愛こころ食堂」は、3人の子育てを終えた清田尚美さんが立ち上げた子ども食堂。平日は休まず、朝食と夕食を提供している。食堂には子どもはもちろん、地域の高齢者も訪れる。2025年に3人に1人が65歳以上となる見込みの岡垣町で、大切なコミュニティの場となっている。
4.質の高い教育をみんなに
子供たちに食事と教育を 北九州市の無料塾
北九州市八幡東区のNPO法人などが立ち上げた学習塾。経済的な事情で塾に行きたくても行けない子供たちを対象としていて、授業料は無料、さらにカップ麺などの食事も提供している。ボランティアで講師を務めるのは自らも家庭の事情で塾に通えなかった高校生たち。子供の7人に1人が「貧困」と言われる中、意欲がある子供に勉強できるチャンスを届けている。
5.ジェンダー平等を実現しよう
奮闘!事件担当記者の新米パパ 育休日記
2021年度の男性の育休取得率は13.97%。年々高まってはいるものの、女性の85.1%に比べるとまだまだ低いのが現状。そんな中、当時、事件担当だった村橋佑一郎記者に待望の第一子が生まれた。初めてのお産を終え、疲れた妻のためにも育休の取得を決意。1か月半の期間中、慣れない育児に奮闘する様子をまとめた。
6.安全な水とトイレを世界中に
アジアやアフリカで活躍 福岡の企業開発「ためとっと」
福岡市の建設会社「大建」が九州大学と共同で開発した雨水地下タンク「ためとっと」。微生物の力を借りて、貯めた雨水をきれいに浄化してくれる。簡単な施工で安く設置できることもあり、国連ハビタットに採用されて、アジアやアフリカの開発途上国で活用が広がっている。
7.エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
飲食店の廃油を活用 バイオディーゼル列車実証実験
JR博多シティには飲食店が59店舗あり、毎月7000リットル程度、年間で9万リットルの使用済みの食用油が発生。多額の費用をかけて廃棄している。この廃油から水分や不純物を取り除き、バイオディーゼル燃料に精製、JR後藤寺線を走る列車を走らせようという実証実験。バイオディーゼル燃料を100%使用した実証実験はJR九州では初。CO2排出量削減が期待される。
8.働きがいも経済成長も
「貴重な戦力」 人手不足に障がい者雇用を
人手不足で一時は廃業も検討していた水産加工会社。熟練の技術を持った職員が出荷作業などに追われ生産性が上がらなかった。そこに、障がい者の力を借りるようになったことで、急激に売り上げを伸ばして持ち直す。仕掛けたのは福祉事業所を複数手掛ける企業。「障がい者は働けない」というイメージを覆し、「障がい者も貴重な戦力になる」ということを証明しようとしている。
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
日本初! 福岡市で浸透圧発電の試み
大きな水源がなく渇水に苦しんできた福岡都市圏で2005年から稼働している海水淡水化センター「まみずピア」。海水から真水を取り出すときに発生する濃縮海水と下水処理水の塩分濃度の差を利用して発電する「浸透圧発電」の試みが始まる。日本初、世界でも2例目の試みで、実現すれば海水から発電できる「夢の技術」だ。
10. 人や国の不平等をなくそう
1枚の布が結ぶルワンダと福岡
東アフリカ・ルワンダのマーケットに並ぶキテンゲ。貧富の格差が大きいルワンダでは、スラム街に暮らす女性のほとんどは古着を着用している。誰でも平等にオシャレを楽しんでほしいと、福岡出身の女性が取り組んでいる。1枚の布を半分にして2着の洋服を作り、日本とルワンダの女性でシェアする取り組みだ。
11. 住み続けられる街づくりを
老朽化した団地を再生 日の里団地の取り組み
1971年に開発された日の里団地は、66棟の集合住宅と3,000戸の戸建てが並ぶ九州最大級の団地だ。50年が経ち、建物は老朽化し、住民は高齢化。空室が増える団地を共同企業体と地域住民らで再生する取り組みが進んでいる。「DIY工房」に「ブリュワリー」など、住み続けられる街となるように様々な楽しみ方が実現している。
12.作る責任 使う責任
脱プラスチックを目指す くず米から作られる「米ストロー」
プラスチックごみによる環境汚染が取りざたされる昨今、脱プラスチックストローの動きが出ている。福岡市の「UPay」では、商品価値が低い「くず米」とトウモロコシからとれるコーンスターチから、天然由来の「米ストロー」を製造している。食べることもできる「米ストロー」、廃棄した場合でも完全に土に還る環境にやさしい製品に注目が集まっている。
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさも守ろう
海の厄介者をおいしい料理に 海の環境守る取り組み
ヒレのトゲに毒を持つ魚「アイゴ」。トゲでほかの魚を痛めてしまうため、漁師から嫌われ、獲れても海に戻されている。「アイゴ」は海藻を食い荒らしてしまうことから、海に戻さず有効活用しようと、福岡市のホテルがメニューを開発した。おいしい料理にして海の環境改善につなげようという取り組みが広がりを見せている。
15.陸の豊かさも守ろう
メイドイン久留米! 放置竹林の竹からメンマ
久留米市の高良山にある放置竹林。この竹林の竹からメンマづくりに取り組んでいるグループがある。若い竹を切り分けて火を通し、1か月ほど塩漬けにすることでメンマの原料が完成する。味付けなどは障がい者福祉施設が担当。メンマの製造だけでなく、地元の子供たちにもメンマを通して食育を行うなど、環境を守る活動を続けている。
16.平和と公正をすべての人に
ウクライナから避難した女性 早期終戦を願う
ロシアによる侵攻を受けたウクライナから娘とともに日本に避難してきた女性。福岡県田川市のイチゴ農園で働きながら、ウクライナ支援のイベントを開催。売り上げはウクライナに残った夫に送り、夫が下着やシャツ防寒具として病院や軍に寄付している。戦争が始まって1年以上、女性はただただ早く戦争が終わることを願っている。
17.パートナーシップで目標を達成しよう
価格高騰に悩む農家の救世主 再生リン活用の肥料
農業に欠かせない肥料。原料はほとんどを輸入に頼っているが、国際情勢や為替の影響で、肥料価格が高騰している。福岡市は、JAとタッグを組み、環境保護のために福岡市の下水処理場で回収されている「リン」を肥料原料として活用する取り組みを始めた。地域で取れる原料を使うことで肥料を安く製造できる。肥料の効果も実証され、少しずつ利用が広がってきている。