5月――。1年の中で最も晴れが多く、気温も程よく快適な月と思っている人も多いかもしれない。
一方で、同じくらい快適なイメージがあるのが10月。天気にどうしても左右されてしまう学校の運動会も5月か10月開催がほとんどだ。では、実際にはどちらの方が気候的に過ごしやすいのか、福岡を例に比べてみる。
まずは晴天率。2020年までの30年間の統計では、晴天率は5月が54.6%、10月が62.2%と10月の方がよく晴れている。
次に紫外線。こちらは8月7月に次いで5月が年間で3番目に強い。一方、10月は日差しの暖かさを感じる3月と同じくらいだ。
最後に気温。最高気温の月平均は5月が24.4度、10月が23.7度と5月の方が高い。
これら3つを比べると、福岡においては10月の方が1年で最も快適な月といえるかもしれない。
四季の中では春が地球温暖化の影響を最も受けていると言われていて、5月も夏を前にして真夏日の日が出てくるなど気温が高くなっている。
今月、運動会や遠足などのイベントを控えている所も多いかもしれない。快適だと油断してしまう5月だからこそ、紫外線や熱中症に注意して過ごしたい。
横尾槙哉=RKB気象予報士・防災士
毎日新聞福岡版 2023年5月13日掲載
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