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さまざまな豪雨の形

またしても、豪雨災害が発生してしまいました。6月末から約2週間にわたる長期間の大雨で地盤がゆるゆるになったところに、最後に最後の短時間豪雨で土砂災害などが多発、九州北部で9人の命が奪われました。そして福岡県には2年ぶりに大雨特別警報が発表されました。最も危険度が高い、「警戒レベル5」に相当する情報です。

2013年から発表されるようになった特別警報、福岡県では今回で6回目。実は、全国一の回数です。この後は長崎県5回、佐賀県4回と続きます。すぐ西に海水温が高い東シナ海があることなどから、九州北部は大雨災害の多発地帯なのです。

最近の大雨発生の仕方は、多岐にわたります。梅雨明けしたとしても、まだ安心はできません。

21年は無事に梅雨明けしましたが、8月になって秋雨前線が活発に。短時間の豪雨ではなく、長期間の大雨の影響で、土砂災害などが発生し、福岡県ではこの年、5年連続となる大雨特別警報が発表されたのです。

梅雨時期だけでなく明けた後も。短時間豪雨だけでなく長期間の大雨も。さらに今回のような「長雨+短時間豪雨」という複合型まで、大雨はさまざまなパターンで私たちを襲うおそれがあるのです。
 

龍山康朗=RKB気象予報士・防災士
毎日新聞福岡版 2023年7月22日掲載

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龍山康朗