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”18歳の自分を超えた” 33歳・鈴木聡美 日本競泳史上最年長で五輪代表

日本の競泳史上最年長となる33歳でオリンピックの代表入りを決めた、鈴木聡美(すずき・さとみ)選手。一時は競技の継続を悩むほどの苦難の時を超え、2大会ぶりのオリンピックの舞台で、進化した泳ぎを見せる。

早朝6時半から猛練習1日に泳ぐ距離は”1万メートル”

鈴木の躍進を支えた要因の1つが豊富な練習量だ。山梨学院大学でトレーニングを行う鈴木は、早朝6時半から大学生に交じって練習。午前中だけでも平均して5000メートルほどを泳ぐと、昼間はジムでのトレーニング。午後からはまた大学のプールに戻って泳ぎ、1日で約1万メートルの距離を泳ぐ。

33歳でこれだけの練習量をこなすことができる体力は圧巻だが、「合宿の時に学生たちはちょっと元気残っているけど、私は這いずりながら起き上がったりだとか、しんどいって思うことは多々ある」と年齢を感じることもあるようだ。

ロンドン五輪では3つのメダル獲得も・・・「コロナ禍」「代表落選」で苦境に

ロンドンオリンピックでは3個のメダルを獲得。日本の競泳女子では、オリンピックの個人種目で複数メダル獲得は史上初の快挙だった。リオ五輪にも出場を果たした鈴木が、次なる目標に定めたのが、自国開催となる東京オリンピック。しかし、そこに立ちはだかったのが、猛威を振るった新型コロナだった。

周囲が大変な状況に置かれる中、競技を続けていいのか、何かできることがないのか、鈴木は悩んだ。少しずつ歯車が狂っていった鈴木は、東京オリンピックの代表に落選。「練習の中では弱音を吐かないとか、学生の前では泣き言を言わないとか、そういったことも正直辛かった。周りからの意見を気にしすぎていて自分らしくいられなかった」

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