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ふかふかの土で作る梅肉エキス

宮崎県都城市にある徳重紅梅園は、徳重文子会長(95歳)が立ち上げ、先祖伝来の製法に従って3年間樽の中で熟成させる梅干しを作り続けてきた。伝統製法を受け継ぐのは徳重会長の孫・俊一郎社長(47歳)。紅梅園の特徴は、ふかふかのやわらかい土壌。地面に刺しこんだ棒を軽く押すだけで地中に入っていく。

 

これは開園より50年以上農薬を使わず有機肥料による耕作の賜物。今では約7ヘクタールの梅園に約2千本を栽培するに至っている。その紅梅園の自慢の商品が梅肉エキスだ。一般的に梅といえば南高梅が有名だが、紅梅園は日本に代々伝わってきた在来種で、硬い肉質と強い酸味が特徴の「鶯宿梅」を自然栽培。

 

この鶯宿梅の若い青梅の果汁だけを土鍋で1週間前後煮詰めて作られるのが梅肉エキス。梅の栄養が濃縮されている。植物にとっての栄養となる土づくりにこだわり、ふかふかの土が育てた自然の恵みを手作業で時間をかけて丁寧に作り上げた逸品だ。樹齢50年を超える梅園と伝統製法が生み出す徳重紅梅園の魅力を紹介。

企業名:(有)徳重紅梅園
代表者:徳重 俊一郎社長
電 話:0986-22-6325(代表)
住 所:宮崎県都城市平塚町9825番地
ホームページ:https://www.kobaien-shop.com
フェイスブック:https://www.facebook.com/tokushigekoubaien/

エックス(旧ツイッター):https://x.com/koubaien2020

取材後記

今回の番組制作は、五感を大いに刺激されることになりました。梅の花の開花では、その美しさと甘く淡い香りに。梅の実の収穫では、ボタボタっと実が落ちる心地よい音に。そして、梅の青汁を土鍋で煮詰める作業では、青梅のさわやかな香りに。この豊かな自然環境の中で作られていたのが、梅肉エキスです。

 

梅肉エキスは、1週間前後、青汁をひたすら土鍋で煮詰めることで作られていきます。その工程を取材してみて、梅の栄養と紅梅園の情熱がもたらす味と力に納得しました。通信販売が中心となっている徳重紅梅園の商品販売。商品発送の際、緩衝材の代わりに使っていたのは、なんと自家生産した季節の野菜。


このアイデアも文子会長から受け継がれているものなんだとか。紅梅園のこだわりは、人が食べ物で健康が左右されるように、植物にとっての栄養となる土づくり。地道にコトコト。来シーズンの梅肉エキス作りが、今から楽しみでなりません。

 

(MRT宮崎放送/宇田津 義則)

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