子供たちに「お年玉」をあげる際に気になるのがその金額です。今回は「お年玉は何歳まであげるべきなのか」「世間的にはいくらが平均なのか」等、お年玉に関するアレコレをまとめてみました。お年玉の金額に悩んでいる方はぜひご参考ください。
お年玉はなぜあげる?
古くより、正月に歳神(年神)を迎えるために供えられた丸い鏡餅には、歳神様の魂が宿ると信じられており「御歳魂(おとしだま)」と呼ばれていました。そしてこの鏡餅は、皆が1年間幸せに過ごせるようにと供えた後に家族や使用人に分け与えられるのが慣習となっていたのです。諸説あるものの、これがお年玉の語源でありルーツと考えられています。
その後、近世になると太刀や扇など物品を与える文化が生まれ、昭和30年頃には都会を中心に現金を渡す文化も生まれ始めました。こうして現代のお年玉の風習に繋がっていくことになります。
何歳から何歳まであげるべきか
お年玉は、一般的に何歳から何歳まであげるものなのでしょうか。ここではお年玉をあげるべき年齢についてデータを交え解説します。
あげるのは何歳から?
『東証マネ部!』が2019年に行ったお金に関するアンケート調査では、お年玉をあげ始める年齢について以下のように集計されています。
親戚や家族の子どもにお年玉をあげるなら、何歳からが適切?
1位:6歳 21.8%
2位:0歳 19.1%
3位:7歳 14.9%
4位:5歳 11.8%
5位:3歳 11.1%
出典:東証マネ部!「20~30代のホンネ調査 「お年玉」は何歳からいくらあげる?」より
ご覧のように、小学校に入学する年齢となる「6歳」を機にお年玉をあげ始める人が最も多く、続いて生まれたばかりの「0歳」からあげる人が多いという結果となっています。
何歳まであげる?
『楽天Mama's Life』が2023年に行ったお年玉に関するアンケート調査(楽天ママ割メンバー1000人を対象)では、お年玉をあげ終える年齢について以下のように集計されています。
【Q. お年玉は何歳まであげる?】
高校生まで:31.3%
大学生・専門学生まで:23.1%
決まってない:13.1%
就職するまで:12.8%
子どもにお年玉はあげない:11.8%
中学生まで:5.8%
小学生まで:1.5%
結婚するまで:0.3%
それ以上:0.3%
出典:楽天Mama's Life「お年玉は何歳から何歳まであげる?年齢別の相場やマナーも解説」より
ご覧のように、最も多い回答が「高校生まで」の31.3%、次に多い回答が「大学生・専門学生まで」の23.1%となり、学生生活の終わりを区切りとしている人が多いようです。また「子どもにお年玉はあげない」という人が11.8%を占めているのも注目点です。
年代別のお年玉の金額の相場
お年玉の金額は「小学生の時はこれくらい」「中学生になったら前よりも増やす」といったように年齢と共に変化していくものです。
そのように年代別に見るとお年玉の相場はどの程度なのでしょうか。『アルファあなぶきStyle』が2022年に行ったお年玉についてのアンケート結果では、年代別のお年玉金額について以下のように集計されています。
【小学生以下の子ども】
第1位:3000円以下 352人(50.9%)
第2位:3000円~5,000円以下 224人(32.4%)
第3位:5000円~1万円以下 66人(9.5%)
【中学生の子ども】
第1位:5000円~1万円以下 282人(40.8%)
第2位:3000円~5000円以下 272人(39.3%)
第3位:3000円以下 47人(6.8%)
【高校生の子ども】
第1位:5000円~1万円以下 363人(52.5%)
第2位:1万円~3万円以下 192人(27.7%)
第3位:3000円~5000円以下 69人(10.0%)
出典:アルファあなぶきStyle「誰に?どのくらい?お年玉についてのアンケート結果」より
ご覧のように、小学生以下では「3000円以下」が最も多い回答となり、中学生や高校生では「5000円~1万円以下」が最も多い回答となっています。また高校生では「1万円~3万円以下」が第2位にランクインしている点も注目したいところです。
お年玉の支出額…1世帯当たり平均1万724円
お年玉の支出額は1世帯あたりの平均で見るとどの程度の額になるのでしょう。
家計の収支を統計している総務省統計局「家計調査 家計収支編」では、お年玉という項目はありませんが、注目したいのは「贈与金」です。1月の贈与金はそのほとんどがお年玉であるケースが多いためです。
そして以下の表は、2024年1月における贈与金の額を世帯主の年齢別にまとめたものです。
ご覧のように、1月の贈与金の全体平均額は1万4225円となっています。傾向をみると世帯主の年齢が高くなるほど、贈与金の額も増えていく傾向が伺えます。
都道府県「お年玉の支出額」ランキング
お年玉の支出額は地域によっても差が生じています。
以下の表は、総務省統計局「家計調査 家計収支編」より、1月の贈与金の額が多い地域(県庁所在地別)の上位トップ10をまとめたものです。
ご覧のように、1位は金沢市(石川県)となり4万8322円とダントツです。2万円を超えている地域も多数見られます。
また反対に以下の表は、1月の贈与金の額が少ない地域(県庁所在地別)の上位トップ3をまとめたものです。
ご覧のように1位は松山市(愛媛県)となり、6465円とだいぶ少ない額となっています。贈与額が最も多い金沢市(石川県)の4万8322円と比べると1/7程度の額となっています。
以上、お年玉の金額について解説しました。お年玉があまりに少ないと子供が可哀そうですが、あまりに多すぎると金銭感覚に悪影響を及ぼすともいわれています。今回紹介した世間の平均額やご家庭の経済事情を踏まえながら、適切な額を考えてみてはいかがでしょうか。
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