時をさかのぼること数週間前……。晴天に恵まれた三連休の初日、私は熊本に降り立ちました。目的はただ一つ、熊本県内で最大規模・初開催の「食のみやこ熊本三ツ星グルメフェス&ファーマーズマーケット」に参加し、“熊本のうまかもん”を飲み、食べ尽くすため! 今回はイベントレポを通して、熊本の絶品食材&グルメをご紹介したいと思います。
「三ツ星グルメフェス」は2026年2月21日・22日に、熊本城のお膝元、中央区花畑町にある「花畑広場」一帯で開かれました。イベント開催の経緯はこうです。
「熊本は日本トップクラスの農林水産物の宝庫。それなのに2024年の『食事がおいしい都道府県ランキング』の結果は全国28位……。県民や県外の人へ魅力がうまく伝わっていないのか? いや、火の国の実力はこんなもんじゃねぇ、俺たちはもっと上へ行ける――!」
さすがは熊本の“肥後もっこす”たち、熱いぜ、熱すぎるぜ!
会場には「食のみやこ熊本の魅力を広めたい」と心を一つにした70以上の店舗が集結。行列のできる名店や人気店、話題店までズラリと軒を連ね、会場は大盛り上がり。特にお昼どきは、前に進むのが大変なほどの人で賑わいをみせていました。
まずは山海の幸が豊富な「天草エリア」へ
フェス会場は8つのブースに分かれていて、私が最初に向かったのは〈天草エリア〉。皆さんは天草へ行ったこと、ありますか? 私は初めて訪れた際に、ここは天国かと聞きましたよ。だって、とんでもなく海が綺麗で、人も優しくて、肉も魚介も最高に美味しいんです。
上段:「姫コッコ倶楽部」の「大手羽串焼」(雄)はブリンブリンで旨味が濃い! 下段:「天草海鮮蔵(天草 海まる)」の「うにコロッケ プレミアム」は濃厚でとろっとろ♪
天草のお肉といえば、日本最大級の体長と重量を誇る地鶏「天草大王」。赤身を帯びた身はしなやかでコク深く、雄は力強い歯応え、雌はふっくらジューシーでヤミツキに。
さらには、海の幸もすごい! 天草は有明海・八代海・天草灘という、3つの異なる特徴をもつ海に囲まれているため、多種多様な魚種の宝庫です。真鯛や車海老、雲丹、タコなど、特産品をあげればきりがありません。
「県央」「県南」「県北」エリアの
絶品食材にも注目!
上段:「菅乃屋/千興ファーム」は馬刺しが有名ですが、あばら骨の間の希少部位を焼いた「馬ヒモの串焼き」もたまらないおいしさ
〈県央エリア〉には馬専用の自社牧場と日本唯一の馬肉専用生産場をもち、馬肉で有名な「菅乃屋/千興ファーム」も出店。〈県北エリア〉には「熊本県産カキ類 生産者協議会(荒尾漁港)」の旨味が詰まった「荒尾かき」。〈県南エリア〉では、氷と鮎で知られる「人吉冷蔵」による「人吉球磨産 鮎の塩焼き」にも出合いました。
「熊本市」「阿蘇」の人気店も大集合!
左:「マサラキッチン」のお二人♪/右:あか牛専門店「阿蘇はなびし」から は、郷土料理のたかな飯とだご汁も
〈熊本市エリア〉には、熊本ラーメンの雄「火の国文龍 総本店」をはじめとした人気店が集結し、中国料理の名店「紅蘭亭」は、熊本名物の一つ「太平燕」を提供。
〈阿蘇エリア〉には、なんと明治43年創業の行列ができる名店「いまきん食堂」の「あか牛丼」もお目見え。福岡市内から阿蘇へ移住・移転した「マサラキッチン」の三辻さん夫婦が作る、絶品「阿蘇の鹿キーマ」と「阿蘇の猪カレー」にも出合えました。
熊本はお酒だってうまいモン!
左下:「熊本バーテンダー協会」による、熊本県産トマトとみかんのカクテルも美味!
〈県産酒ブース〉には、清冽な水と熊本酵母(協会9号)に支えられた熊本の日本酒や、熊本県球磨郡、人吉市で蒸留される本格米焼酎「球磨焼酎」をはじめとする熊本のお酒が勢揃い。国内外から高い評価を得ている「熊本ワイナリー」や「菊鹿ワイナリー」のワインもハズせません。
野菜や穀物、旬の果物。
素材が生きるスイーツやサンドも
右上:フレッシュなおいしさ広がる「TATOMIYA」のサンド/左下:「ARBOL」のアイスクリームはヴィーガン・グルテンフリー
〈けんさむカフェエリア〉には、熊本県内で人気のドーナツや焼き菓子店、カフェも大集合していました。「TATOMIYA」のサンドは、農家さんとの直接取引や店主自ら市場の競りに参加して仕入れる熊本県産の野菜と果物が主役。有機農家日本一の町・山都町の野菜や果物でつくる「ARBOL」のアイスクリームも格別のおいしさでした。
ファーマーズマーケットで産直食材をゲット
左上:「らくのうマザーズ」のブースでは“模擬牛”での乳しぼり体験も
また、新市街アーケードで「ファーマーズマーケット」も同時開催されました。トマトなどの旬野菜や熊本県産のいちご「ゆうべに」、精肉、海産物まで、こちらも大充実。「自然派きくち村」の農薬・肥料不使用、自然栽培の米や雑穀、熊本県球磨郡錦町「桑原農園」の自然薯、「南阿蘇村農業みらい公社」のそばなど、魅力的な食材を発見できました。
「あか牛」をはじめとした
特選食材もすごい!
そして極め付きの食材は、熊本県が誇る希少なブランド和牛「くまもとあか牛」。阿蘇の雄大な草原で放牧し育まれた「褐毛和牛(あかげわしゅ)」で、過度な霜降りに頼らないきめ細やかな肉質と赤身の旨味が最大の特徴です。
この日は、生産者を交えた交流会にも参加。幸運にも、熊本の名店「antica locanda MIYAMOTO(アンティカ・ロカンダ・ミヤモト)」の宮本けんしんシェフによる「阿蘇あか牛」の炭火焼きをいただくことができました。
「antica locanda MIYAMOTO」は、阿蘇の薪火で焼き上げる牛肉と四季折々の食材で“熊本”を表現するレストラン。宮本シェフは大学や生産者と共に、世界農業遺産にも認定された阿蘇の草原を活用した「あか牛」の放牧肥育の研究に長年取り組んでいます。
なかでも、30カ月にわたり完全放牧し、丁寧に手当て(※)した今回の「阿蘇あか牛」は、「僕らが育ててきた牛の、一つの理想形とも言える仕上がり」と宮本シェフ。美しく焼き上げられたサーロインは歯切れ良く、香りは驚くほどに爽やかで、芳醇な赤身のコクと清廉な味わいが噛むほどに広がりました。一緒に添えられていた「菊芋」をはじめとする県産の根菜も滋味に富んでいます。
※肉の手当て=肉のポテンシャルを最大限に引き出すための丁寧な熟成・保存・下処理のこと
止まらない、熊本県産食材の魅力
左上から時計回りに「奥阿蘇鱒と冬野菜のテリーヌ」「球磨産金柑のコンフィとフォアグラ」「天草産鯛の茶漬け」「ASO MILKのブランマンジェと瑞鷹(日本酒)のジュレ」
交流会では、「KOKO HOTEL Premier 熊本」のレストラン「THE MOMENT」の総料理長や料理人が手掛ける熊本県産食材を使った多彩な料理も登場。おいしいものが多すぎて、もうここには書ききれないほどです(笑)。
「THE MOMENT」の総料理長・椎葉亮さん(左)、「antica locanda MIYAMOTO」のオーナーシェフ・宮本けんしんさん(右)
雄大な自然を背景に、一年を通して上質な農産物、畜産物、水産物が育まれている熊本県。気候や地形のグラデーションも色濃く、地域ごとに個性が際立っているのも魅力。そして何より、生産者や料理人の方々が情熱的です。熊本県はまさに「食のみやこ」でした。
「食のみやこ熊本」の魅力を広める取り組みは続くそうで、今後も目が離せません。皆さんもぜひ、熊本の食材やお店をチェックしてみてくださいね。
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