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年中食べたい博多の水炊き3選|食の専門サイト”UMAGA”セレクト

多彩な味付けでカジュアルに水炊きが楽しめる大名の人気店 「水炊き 積]

水炊きといえば福岡・博多を代表する郷土料理で、その発祥は明治時代に遡るといわれています。100年を超える歴史の中ですっかり市民に定着し、老舗や近年人気の「とり田」や「橙」などの専門店以外にも、居酒屋でも気軽に食べられる鍋料理として親しまれています。

そんな中、居酒屋で提供しているうちに評判となり、文字通り看板メニューとなった店があります。10年前の創業時は鶏料理推しの居酒屋でしたが、今では店名も「水炊き 積」に変更し、地元客をはじめ県外客からも人気を集めています。

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エレベーターを降りるとすぐに靴を脱いで上がる店内は、オープンキッチンを囲むL字形カウンター10席と掘りごたつ式のテーブルが3卓。いかにもくつろげそうな、気さくな雰囲気です。さわやかな笑顔の店長・三澤満幸さんにオススメを聞いて、まずは居酒屋メニューから2品ほど注文しました。

水炊きは1人前2,420円から。グツグツと美味しそうな湯気をたてながら登場した鍋には、丸鶏を炊いたスープに佐賀のブランド鶏「ありたどり」のもも肉とつくねが入っています。煮ている間にも表面に膜が張るのは、コラーゲンをはじめとする鶏のエキスが凝縮されている証拠。まずは濃厚なスープを一杯飲んでその旨味を確かめ、後は自分のペースで食べ進めることができます。

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鶏肉を小皿に取り分けた後も、多彩な食べ方ができるのがこの店の大きな魅力です。オススメの食べ方は、まずスープと鶏肉をシンプルに塩だけで味わい、次に別皿に入れた自家製ポン酢でいただきます。さらに、韓国料理にヒントを得たという赤唐辛子をベースにした特製辛ダレか爽やかな辛味がある青唐辛子をプラス。もも肉の旨味と、ふっくらとしたつくねの持ち味が何倍にもふくらむような味の変化が楽しめます。

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シメには「玉子雑炊」か「ちゃんぽん」が選べますが、今回は「ちゃんぽん」をセレクト。これがまたちゃんぽん麺をただ投入するだけではなく、札幌ラーメン風のバター醤油味にたっぷりのすりゴマと黒胡椒に小ネギを加えて、今まで食べていた水炊きとはまったく別の料理に変わるのです。一つの鍋で多彩な味の変化を楽しみ、大満足で完食しました。

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「水炊き積 大名店」の詳しい情報はコチラ

老舗の味を受け継いだ、やさしい味わいの水だき 「金のわらじ」

城南線から浄水通り側に少し入った薬院の静かな住宅街。周囲には飲食店も少ないマンションの1階で、ひっそりと営業しているのが「金のわらじ」です。女将・白井三希子さんの実家は、百年以上の歴史を持つ老舗料亭の「新三浦」。物心ついた頃から慣れ親しんできた「水だき」を、女性らしい家庭的なサービスで提供しています。

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基本のメニューはシンプルに単品の「水だき」(3,300円)と「水だきコース」(4,500円)のみ。コースで注文すると、三希子さん手づくりの惣菜盛り合わせ5品と肝煮、手羽先の唐揚げが出てきます。これらをつまみにビールか焼酎でも飲みながら、主役の鍋を待つことにしましょう。

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「新三浦」といえば白濁スープの元祖といわれ、「私が子どもの頃は店の敷地内に家があり、厨房にしょっちゅう出入りしていました」という三希子さん。祖父や父が毎日スープを仕込むの見ているうちに、その作り方を覚えるともなく覚えたといいいます。今では生後3ヵ月以内の新鮮な丸鶏を毎日早朝から5~6時間以上も炊きあげ、伝統の白濁スープをとっています。

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スープを飲んだ後は、自分のペースで食べ進めることができます。これって結構大事なポイントで、仲居さんやスタッフが付いて調理してくれるフルサービスはもちろんありがたいのですが、筆者のような酒飲みは自分のペースで気ままに飲み食いしたいということもあるんですよね。というわけでチビチビと酒を飲みながら、ほろ酔い加減になったところで一気に野菜や豆腐を投入し、フィニッシュに向けて煮込んでいきました。

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具材がほどよく煮えたところで小皿にとり、自家製のポン酢でいただきます。柑橘には橙、醤油は熊本産のヤマア醤油を使っていて、サッパリとした酸味にコクのある旨味が鶏肉、野菜の味にベストマッチ。

シメのご飯ものは残ったスープを一旦厨房に引き取って濾し、ご飯に卵を落とした雑炊に仕たててくれます。黄身の色が濃い卵は女将の親戚が育てているという大分県産で、まろやかな甘みのある味に仕上がっていました。鶏肉と野菜のエキスが凝縮され、五臓六腑に染みわたります。

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「金のわらじ」の詳しい情報はコチラ

白濁スープの元祖。創業110年を超える博多名物「水だき」の老舗「新三浦 博多本店」

博多の名物料理・水炊きには、2つの流派があります。コンソメのように透明に仕上げたスープと、長時間グツグツと炊いて白濁したスープ。その白濁スープの元祖が明治43年(1910年)に創業した「新三浦」といわれ、この店では「水だき」と呼んでいます。そんな博多のソウルフードともいえる味を求めて、久しぶりに三笠川沿いにある本店を訪れました。



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窓から川沿いの風景を眺められる部屋を予約すると、仲居さんが迎えてくれました。一部屋に一人仲居さんが付いてくれるので、水だきの調理はすべておまかせです。鍋を火にかけてグツグツと炊くと、やがて部屋の中に鶏独特の匂いが立ちのぼってきます。丁寧にアクをすくってくれた後、鹿児島・小宝島の温泉塩をひとつまみ入れたスープをまず一杯。香りの中に鶏のくさみはまったくなく、濃厚ながらもあっさりとした後味。ス~ッと身体に染み入るような滋味深さを感じます。

鍋に入った鶏肉は骨付きのもも肉のみで、生後2ヵ月以内の雄鶏だけを使っています。皿に取り分けもらった肉に箸を入れると、すぐに骨から身がホロリとはがれる絶妙の煮上がり具合。自家製のポン酢は大分県産の有機栽培カボスに数種類の醤油をブレンドしたもので、スッキリとした生姜の絞り汁がアクセントになっています。さらに細かくみじん切りにされたコウトウネギが肉にまとわりつき、思わず「あ~これこれ、この味」と声が出ました。これぞまさに博多のソウルフード、「水だき」の真味です!

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長く使い込まれた朱塗りの皿に盛られてくる野菜は白菜、椎茸、エノキ、ブロッコリーにチンゲン菜(冬場は春菊)で、豆腐と餅が添えられています。しばらく煮込むと白菜の芯やブロッコリーの花弁にまでしっかり鶏の出汁が染み込むと同時に、スープにも野菜の甘み、苦みが加わってさらに深みのある味になっていくのが分かります。こうして時間とともに変化を楽しめるのも、鍋料理の醍醐味ですね。

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シメのご飯ものも、この店ならでは名物「スープご飯」。鍋に残ったスープを茶碗に軽くよそった白ご飯にかけて、サラッとお茶漬け感覚でいただきます。すでにこの段階でお腹一杯ですが、これなら別腹感覚でいけちゃいます。

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「新三浦 博多本店」の詳しい情報はコチラ

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