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居酒屋以上、割烹未満。“色々な料理をちょっとずつ”が叶う和食店

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2019年2月にオープンし、瞬く間に人気店となった「トキシラズ」。そのお店のスタイルは、“居酒屋以上、割烹未満”。大衆的な居酒屋と高級感のある割烹の中間という“ツボ”を突いたスタイルに、多くの人がハートをつかまれたはずです。御多分に漏れず、私もその1人。

トキシラズ店内1

そんな「トキシラズ」が、2022年9月に移転オープンしました。移転先は、以前の店舗から徒歩約10分の城南線沿い。新生「トキシラズ」への期待感を胸に、さっそくお店へ向かいました。

トキシラズスタッフ

迎えてくれたのは、店主の讃井真一さん(写真左から2番目)。「移転の一番の理由は、お店が手狭になったことでした。カウンターのみで席数も限られていたため、お客様をお断りすることが増えてきて……。それで思い切って移転に踏み切りました」と讃井さんは語ります。

トキシラズ店内2 トキシラズ店内3

店内を見渡すと、カウンターを主体とする店内の雰囲気はそのままに、別空間に個室2部屋、さらにサブのカウンター席を設け、グループ利用もできる空間へと生まれ変わっていました。以前と比べると総席数は倍になったとのこと。

しかし、席数が足りないだけならば2号店という選択肢もあったはず。しかし、そうではなく移転を選んだ理由は何だったのでしょうか?
「今回の移転のタイミングでは、“まだ私自身が店に立たないと!”という思いもあったことから、移転先での後進の育成を新たな目標に掲げました。それもあって設備を充実させスペースも拡張。ゆくゆくスタッフが育ったら2号店に挑戦、という構想ももちろんありますよ」と讃井さんは語ります。
これは楽しみな話を聞きました!

トキシラズ_メニュー

続いて、空間以外の変化を尋ねると、「基本的にコンセプトやメニューは変えていません」と、小皿で提供するスタイルは健在とのこと。旬の食材に一手間かけた創作性の高い料理を、小皿で少しずつ楽しめる満足感。一皿ごとに多彩な美味しさに出合える多幸感。「トキシラズ」の魅力はそのままに、空間が広く、予約が取りやすくなったとは、嬉しい限りです。

トキシラズイカ握り

ではお待ちかね。讃井さんのおすすめの料理をいただきました。
まずはお通しの「イカの握り」。移転前から評判の一品ですが、お通しで握りってすごく贅沢ですよね。甘みのあるイカにやさしい味わいの餡、上にのせた柚子の香りが口内に広がります。この1皿目の美味しさが、次の料理への期待感をブースト。自然と食欲も高まります。 

トキシラズ_料理2 トキシラズ_料理3

次に前菜より2品を注文。「あまおう、クルミの白和え」(660円)は、見た目はとてもシンプルな一品。あまおうの甘酸っぱさに、チーズをほんのり効かせたとろ~り和え衣がコクを加えて、見事に前菜として成立しています。
続いて「穴子 炙り刺し」(1,100円)を。脂ののった穴子はぷりっぷりで、皮目を炙った香ばしさが鼻に抜けます。醤油もありますが、私は塩とすだちでシンプルにいただきました。

写真を見てもわかるように、「トキシラズ」では例えば2人で訪問し、料理1品を注文すると、2皿に取り分けて提供してくれます。「一皿をシェアすると、どうしても“食べ残し”が多くなりがちですが、うちの場合はほとんどないんです」と讃井さん。コロナ禍以前よりこのスタイルを貫いた結果、今の時代にも合う上に、フードロスの削減にもつながっているそうです。時代性にマッチしたその計らいは、誰にとっても無理がなく、“みんなが心地良い”を叶えてくれています。

トキシラズ_料理4 トキシラズ_料理5

さて、前菜の後は「蓮根まんじゅう ズワイガニ餡かけ」(990円)をいただきました。一口食べると、蓮根まんじゅうのとろ~り&むっちり感がもう最高。贅沢なカニの旨味が溶け出した餡が全体をやさしく包み込み、アクセントのわさびも良い仕事をしています。
次にお腕仕立ての「甘鯛と椎茸の焼き浸し」(1,540円)を。昆布と鰹の出汁のふくよかな香りと風味がじんわり沁みます。鯛の身のふっくら感と、鱗のパリパリ感のコントラストも絶妙です。

トキシラズ_料理6

そろそろ、がっつりお肉を食べたいな、と思っていたので、讃井さんおすすめの「鴨ロース 朴葉味噌焼き」(1,320円)をいただきました。朴葉の香りと味噌のコクが相まって、しっとりとした鴨肉の旨味をそっと押し上げてくれます。これはお酒が進む美味しさです。

トキシラズ」では、日本酒や自然派ワインも多彩に揃えているため、料理に合わせたお酒のペアリングも楽しみの一つ。

トキシラズ_料理7

最後に、「トキシラズ」といえばこれでしょ!な一品「小さなメンチカツバーガー」(1個440円)をオーダーしました。直径8cmほどのかわいいサイズ感で、なんともフォトジェニックです。メンチカツのたっぷりの肉汁を、ふっくらとした白いバンズが見事にキャッチ。“あとちょっとだけ食べたいな”という時のお腹と気持ちをしっかり満たしてくれる、シメの最適解ではないでしょうか。

メニューを見ていると、あれもこれも食べたいものがまだまだたくさん。 “居酒屋以上、割烹未満”という可能性を押し広げ、これからどんな料理で楽しませてくれるのか、新生「トキシラズ」の今後に目が離せません。早くも次の訪問が楽しみです!

店舗名:トキシラズ
ジャンル:日本料理、居酒屋、日本酒
住所:福岡県福岡市中央区渡辺通2-2-1 西村ビル3F
電話番号:092-518-7676
営業時間:17:00~フードOS22:45、ドリンクOS23:30
定休日:水曜※月に2回程不定休あり
席数:カウンター21席、座敷8席
個室:4~8名
メニュー:本マグロ 玉ネギ醤油1,320円、真鱈白子といくらの茶碗蒸し1個990円、安納芋とゴルゴンゾーラ880円、サワラのエアフライ タルタルと自家製ウスター1,320円、イチジクバターサンド2個770円、和牛と椎茸、セリの温うどん880円、天然真鯛の土鍋ご飯1合1,650円、お任せコース(全12品・事前要予約)1人6,600円

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この記事を書いたひと

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