福岡のビストロの草分け的存在！20年以上愛される本場の味

フレンチを気軽に食べたい！　そんな時は薬院の「Bistrot Mitsou（ビストロ ミツ）」に行けば間違いありません。本場フランスなど海外の名だたる店で修行したオーナーシェフ平田充さんによる店で、肩肘張らずにフランスの大衆料理を楽しめるビストロとして、この地で20年以上支持されています。ミシュランのビブグルマンにも掲載されている有名店ですね。

現在、店は若きシェフの三重野竜也さんが任され、平田さんは2021年に宗像にオープンした姉妹店「A cote de la voie ferree MITSOU d'alpine （ア コテ ド ラ ヴォワ フェレー ミツ ダルピーヌ）」で腕をふるっています。テイクアウト中心の小ぢんまりとしたお店だそうで、そちらも是非伺ってみたいところです。

赤が印象的な店構えの「Bistrot Mitsou」。ドアを開くと、フランスの街角にあるビストロをそのまま持ってきたような雰囲気に心躍ります。活気に満ちた客席は90%を女性が占めているそう。女性のハートをがっちり掴んで離さない理由の一つに、「コスパ高すぎ」なランチがあります。

その「チョイスランチ」（2,000円）はオードブル、スープ、選べるメイン料理、デザート、コーヒー付きでパンはおかわり自由！　職人技が光る本場の味をリーズナブルに満喫できる超充実の内容です。
さらに昼夜ともにオーダーできる「プリフィクスコース」（4,800円）はアミューズ、オードブル、メイン料理、デザートまで選べ、60以上ある豊富なメニューから自分好みにコースを作れるのが魅力。もちろん昼も夜もコースではなくアラカルトでのオーダーもできますよ。

さて今回最初にいただいたのは、オードブルの「フレッシュサーモンの瞬間燻製」（2,000円※コースの場合はプラス400円）。脂がのったサーモンの濃厚な旨味の後に、桜のチップを使った芳しい薫香がふわっと追いかけてきます。またパプリカやヤングコーン、オクラなどしっかりマリネした野菜一つひとつの美味しさも際立ちます。レモンとバジル、バルサミコの爽やかかつ甘みのあるドレッシングが食欲を加速させ、あっという間に完食してしまいました。

さて次は「本日の鮮魚」（2,300円～※コースの場合はプラス料金なし）をチョイス。まずは色鮮やかなサフランのソース、そしてたっぷり盛り付けられた野菜に目を奪われます。ポワレした平戸産のスズキも大ぶりでボリューム満点。外側はパリッと香ばしく焼き上げられ、しっとりとした身に香り豊かなソースを絡めながら堪能しました。

肉料理は迷った挙句、王道の「和牛ホホ肉の白ワイン煮込み」（2,800円※コースの場合はプラス500円）をオーダー。サーブされた途端、丸２日かけてつくるフォンドボーの香りが立ち上がってきます。牛肉のほろりとほどけるような柔らかさと旨味に思わず声を上げながら身悶えしてしまいます。赤ワインに漬け込むのではなく、トマトとフォンドボーに白ワインを加えてさっと煮込むことで、後味は驚くほどさっぱりと軽やか！　舌の上でとろけるクリーミーなマッシュポテトも、これがまたやみつきになる罪な味わいです（笑）。

名店の底力をあらためて堪能した口福なひとときの締めくくりにはデザートを。個人的にプッシュしたいのが「ガトーショコラ」（600円）です。しっとりかつ超濃厚な味わいで、ガトーショコラの美味しい店は数あれど「やっぱりミツのじゃないと！」という声も多い名物。１ピースからテイクアウトもできますよ。

• 「BAR文月」の「糸島れもんのバラライカ」
• いろいろな種類の鴨肉の食べ比べが楽しい店