福岡市は、福岡市内産の農林水産物及びその加工食品を「ふくおかさん家(ち)のうまかもん」として応援しています。さらに「ふくおかさん家(ち)のうまかもん」のウェブサイトでは、そんな私たちの食生活を豊かにしてくれる福岡市内の生産者と飲食店をご紹介。さすが食都・福岡、美味しい食材やお店がたくさん揃っています。その美味しさの秘密や調理法、保存法など、福岡市の食材の魅力をたっぷりお届けしていく企画です。
第11回目は「サザエ」です。
桜が咲き、春の味覚が出回り始めました。サザエもそのひとつで、春先から旬を迎えます。この時期はサザエのエサであるワカメが育ち、そのワカメを食べてサザエの実が大きくなり、夏の産卵期前まで最も美味しくなるのだそうです。
サザエは志賀島名物として知られていて、島内にはつぼ焼きをはじめサザエを使ったオリジナルメニューを提供する店が多数あります。サザエは一年中食べることができますが、せっかくなら旬の時期に味わいたいもの。そんな旬のサザエを目指して志賀島へドライブするのも気持ちよさそうですね。
サザエのつぼ焼きを気軽に味わうなら弘の漁協の隣にある「SHOP ヒロ」がおすすめ。店内にはつぼ焼きの香ばしい匂いが立ち込め、店内やテラスで焼きたての「サザエのつぼ焼き」(1個110円~)を味わうことができます。甘めの醤油タレを垂らして焼いたサザエは強い磯の香りとコリコリとした食感がたまりませんね。
サザエにはビタミンB1・カリウム・マグネシウムなどのビタミンやミネラルがバランスよく含まれているほか、アミノ酸の一種であるタウリンやたんぱく質が多く含まれていて、疲労回復や生活習慣病の予防、子どもの成長促進などの効果が期待できる、栄養価の高い食材だとか。
肝の部分を残す人も多いようですが、ここにも栄養素が多く蓄えられているのでぜひ丸ごと食べましょう。ちなみに肝の先端部分の色が違うものがありますが、これはオスとメスの違いだそう。緑がかったものはメスの卵巣で少し苦味が強く、クリーム色はオスの精巣で味がまろやかです。
ここ「SHOP ヒロ」ではサザエのほかにも志賀島産のワカメやひじき、弘漁港で水揚げされた魚の干物、野菜や果物も販売しています。また、炊き込みご飯用の「サザエの切身」(1,000円)や「サザエの肝煮」(250円)など、自家製のサザエやワカメの加工品もあり、土・日・祝日限定でサザエ飯も店頭に並びます。
活きたサザエを買った場合、保存期間の目安は2~3日。食べ切れなかった場合はボイルしてから冷凍保存するのがおすすめ。たっぷりの水でサザエを殻ごと10~20分ほど茹で、冷めたら身を取り出してひとつずつラップに包んで冷凍庫で保存するといいそうです。
※福岡市より提供
ミネラル豊富な博多湾では貝類がよく育つことで知られていて、志賀島のサザエもそのひとつ。陸から海へ流れ込んだ養分が海底の豊かな土壌を作り、貝類が成長する環境が作られるのだそうです。サザエは「海士(あま)」による素潜りや潜水機などで獲られることが多いほか、志賀島周辺ではサザエやアワビの稚貝を放流し、養殖もおこなっています。こうして、安定して美味しいサザエが食べられるというわけです。
《SHOP ヒロ》
福岡市東区弘1285-1
092-603-6866
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