新学期が始まる4月よりも5月に増える傾向にあるのが、子供の交通事故。特に多いのが子供だけで外を歩くようになる小学1・2年生にあたる7歳で、ちょうど学校に慣れ始めた「今」が危険です。
◆あわや・・・赤信号で渡る子供
沖縄県で撮影されたドライブレコーダーの映像。子供が飛び出してきました。横断歩道を渡り始めてから車が来ているのを確認し、渡りきりました。横断歩道は赤信号で、直進する車にはねられるところでした。子供の歩行中の事故は、新学期が始まる4月よりも学校に慣れ始めた5月に増える傾向があります。警察庁が公表した2022年度の小学生の死傷・重傷者。高学年になるにつれ自転車の事故が増え、合計ではどの学年も100人前後で大きな差はありません。しかし、「歩行中」に限ると小学1年生が最多の74人で、6年生の2倍以上です。事故の多さから「魔の7歳」と呼ばれています。事故が起きやすいのが登下校の最中です。福岡市内で撮影した登校の様子です。黄色い帽子を被った新1年生が保護者に付き添われて学校に向かっていました。
保護者「トラックが止まっていると飛び出すと危ないのでよく見るように言っているんですけど」「心配ですね、お友達を見つけたらピュって行っちゃうのでドキッとします」
◆「好奇心」が影響、興味のあるものに一目散に走る傾向
交通心理学の専門家は、7歳の事故が多い理由について、一人で登下校を始める環境的要因に加えて、子供の好奇心が影響していると分析しています。
大阪大学大学院・中井宏准教授「それまで保護者やバスの送迎だったのが、小学生になると自分で学校に行って帰ってくる、行動の範囲が広がります。自分の興味があるものが目に入ると一目散に走ってしまう傾向があります」
授業を終え、帰宅する子供たち。友達と話すことに夢中です。白線いっぱいに広がる子もいれば、走りながら友達同士ぶつかり、車道側に転びそうになる子もいます。この日はてんとう虫をみつけて逃げる子がいました。1人が走り出すと、近くにいた子供たちもつられたように一斉に走り始めました。
◆子供の目線にあわせて“具体的に”“繰り返し”教える
地域のボランティアや民生委員などが下校時間にあわせて見守り活動をしていますが、ひやりとする場面がありました。子供の行動だけでなく道路状況にも事故の危険性が潜んでいます。
福岡県警交通企画課・亀山華代安全教育係長「生活道路を抜け道として使ってしまうことがある。一方通行なので車もスピードを出しやすくなる。ブロック塀があるところや子供が遊びそうな場所は危ない。いつどこに子供がいるかわからないので、飛び出してくるかもしれない、”かもしれない運転”を心がけてほしい」
子供を交通事故から守るには、危ないということを「具体的に」そして「繰り返し」教えることが重要だと話します。
亀山係長「車がたくさん通るから止まってね!とか、友達が呼んでいてもちゃんと右左を確認してね!と繰り返し教えていただくことが大事です」
交通安全教室では、道路を渡るときは車が来ていないか確認するなどの交通ルールを一から教えています。ただ、何かに夢中になると忘れてしまうのが子供。大人が子供の目線にあわせて事故の危険性を教えたり、車を運転したりすることで防げる事故もありそうです。
◆あわや・・・赤信号で渡る子供
沖縄県で撮影されたドライブレコーダーの映像。子供が飛び出してきました。横断歩道を渡り始めてから車が来ているのを確認し、渡りきりました。横断歩道は赤信号で、直進する車にはねられるところでした。子供の歩行中の事故は、新学期が始まる4月よりも学校に慣れ始めた5月に増える傾向があります。警察庁が公表した2022年度の小学生の死傷・重傷者。高学年になるにつれ自転車の事故が増え、合計ではどの学年も100人前後で大きな差はありません。しかし、「歩行中」に限ると小学1年生が最多の74人で、6年生の2倍以上です。事故の多さから「魔の7歳」と呼ばれています。事故が起きやすいのが登下校の最中です。福岡市内で撮影した登校の様子です。黄色い帽子を被った新1年生が保護者に付き添われて学校に向かっていました。
保護者「トラックが止まっていると飛び出すと危ないのでよく見るように言っているんですけど」「心配ですね、お友達を見つけたらピュって行っちゃうのでドキッとします」
◆「好奇心」が影響、興味のあるものに一目散に走る傾向
交通心理学の専門家は、7歳の事故が多い理由について、一人で登下校を始める環境的要因に加えて、子供の好奇心が影響していると分析しています。
大阪大学大学院・中井宏准教授「それまで保護者やバスの送迎だったのが、小学生になると自分で学校に行って帰ってくる、行動の範囲が広がります。自分の興味があるものが目に入ると一目散に走ってしまう傾向があります」
授業を終え、帰宅する子供たち。友達と話すことに夢中です。白線いっぱいに広がる子もいれば、走りながら友達同士ぶつかり、車道側に転びそうになる子もいます。この日はてんとう虫をみつけて逃げる子がいました。1人が走り出すと、近くにいた子供たちもつられたように一斉に走り始めました。
◆子供の目線にあわせて“具体的に”“繰り返し”教える
地域のボランティアや民生委員などが下校時間にあわせて見守り活動をしていますが、ひやりとする場面がありました。子供の行動だけでなく道路状況にも事故の危険性が潜んでいます。
福岡県警交通企画課・亀山華代安全教育係長「生活道路を抜け道として使ってしまうことがある。一方通行なので車もスピードを出しやすくなる。ブロック塀があるところや子供が遊びそうな場所は危ない。いつどこに子供がいるかわからないので、飛び出してくるかもしれない、”かもしれない運転”を心がけてほしい」
子供を交通事故から守るには、危ないということを「具体的に」そして「繰り返し」教えることが重要だと話します。
亀山係長「車がたくさん通るから止まってね!とか、友達が呼んでいてもちゃんと右左を確認してね!と繰り返し教えていただくことが大事です」
交通安全教室では、道路を渡るときは車が来ていないか確認するなどの交通ルールを一から教えています。ただ、何かに夢中になると忘れてしまうのが子供。大人が子供の目線にあわせて事故の危険性を教えたり、車を運転したりすることで防げる事故もありそうです。
この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう
この記事を書いたひと
大北瑞季
1994年生まれ 愛知県出身 主に福岡・佐賀での裁判についてのニュース記事を担当。 プライベートでは1児の母であり、出産や育児の話題についても精力的に取材を行う。