泥に埋まったブドウ「酸欠状態じゃなかろうか」
豪雨災害で被害が出た、福岡県の久留米市田主丸町や朝倉市、うきは市は、フルーツの産地として知られています。
久留米市田主丸町。耳納連山のふもとにある「観光ぶどう狩り園 出田緑果園」。大量の土砂がブドウ畑を襲いました。
園主 出田圭三さん「水が入らないようにしてたんけど、水かさが増えたんです」
Q.雨の量はどうでした?
出田圭三さん「えらいひどい」
Q.こんな降ったことはあるんですか?
出田圭三さん「初めて。あの時(2017年の九州北部豪雨)はこんなに壊れなかった」
ブドウ畑に流れてきた泥は、約25センチ。まだ水が引いておらず、泥を撤去できない状況です。今は流木などのゴミを片付けることしかできません。
Q.ブドウは泥に浸かっていますが、モノとしては大丈夫なんですか?
出田圭三さん「いやー、酸欠状態じゃなかろう。こういう事例がないから、どれくらい商品にならないのがあるのか分からない」
1か月後の8月10日からブドウ狩りの営業を予定していた、と言う出田さん。
出田圭三さん「ああ、何とも言えんです」
雨で落ちた桃……
久留米市田主丸町に隣接する、うきは市。旬を迎える桃にも大きな被害が出ていました。
桃農家 綾部勝志さん「こんな風に、ボトッと落ち始めている。雨が多いと桃は落ちるので。300個くらいはもうダメでしょう。もしかすると、そんなもんじゃないかもしれない。これから収穫って時に、昨日みたいな雨が降ると、ちょっとね」
桃農家 綾部勝志さん「雨がすき間から入って、桃のくぼみに水がたまって、乾燥しきれずに腐ってくるんです。気持ち的には痛いけど、まだ残っている桃もあるので、何とか前向きに」
フルーツの入荷は少なく……
うきは市の「道の駅うきは」では――。
駅長 小河孝幸さん「朝採りか、前の日の朝採りだから、出荷の量は少ないです」
棚には空いたカゴが目立ちます。今日は通常の4割ほどの品揃えしか準備ができませんでした。
駅長 小河孝幸さん「昨日は臨時休業しました。2~3日すると普通に戻るかもしれないですけど、野菜はどのくらい出てくるか未定」
駅長 小河孝幸さん「生産者は1年かけて作っているので……。自分たちも生産者のことを思いながら販売していっている。安全・安心をモットーにおいしいものを食べていただく」
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