「危険な暑さ」が続いていますが、「子供の体感気温は、大人より7度も高い」という調査があります。子供は「汗をかく機能」が未発達で、熱中症リスクが高いのです。
「太陽の熱」に「照り返し」が重なって
最高気温が連日35度を超え、うだるような暑さが続いています。
RKB大北瑞季「日陰を選んで歩いても汗が吹き出る暑さですが、大人よりも子供の方が暑いということがわかりました」
飲料メーカーのサントリーと、ウェザーマップ社が共同で行った実験。大人と子供のマネキンをサーモグラフィーを通して見た結果、表面温度が高いことを示す赤色は、大人は下半身のみだったのに対し、子供はほぼ全身に及んでいます。さらに、体感気温は大人よりも子供の方が7度も高くなりました。
気象予報士 多胡安那さん(ウェザーマップ)「通常私たちが把握している気温は、地上から150センチの高さで測っているので、それよりも低いところは気温が高くなります。『太陽の熱』に『照り返し』が重なることで、大人より子供の方が暑い環境になります」
地面からの「照り返し」ベビーカーでは一層強く
身長80センチほどの子供に付けたカメラを通して見ると、いかに地面に近いところを歩いているかがわかります。ベビーカーの場合、座面までの高さは約40センチで、照り返しは一層強くなります。
小さな子供「あちっ!」
3歳児の父親「自分だったら耐えられない。帰ろうかなと思って。1時間が限界かな」
2歳児の父親「40度超えちゃいますから。『お茶!』とか『ほしい!』みたいな感じは言うので。気にしておかないとパッと気がついたら汗だくになっていたら怖いので、気をつけるようにしています」
子供は「汗をかく機能」が未成熟
さらに、子供は「汗をかく機能」が未熟で、身体に熱がたまりやすいため、熱中リスクがより高くなります。
気象予報士 多胡安那さん「どのくらい危機的な状況か、子供が確実に判断できるとは限らないので、熱中症のリスクが上がります」
変調に気付くのが遅れる子供たち
子供は遊ぶことに夢中になって体調の異変に気づかなかったり、うまく大人に異変を伝えられなかったりして、熱中症と気づくのに遅れる危険性もあります。しばらくは危険な暑さが続きます。熱中症から子供の命を守るため、大人が注意しておく必要があります。
国立成育医療研究センターによると、熱中症対策として(1)こまめに水分を補給する(2)涼しい格好と帽子(3)こまめに日陰・屋内で休憩(4)適度に運動させ、暑さに強い身体を作る――などが挙げられます
【大人が注意すべき子供の症状】
・顔が赤い
・ひどく汗をかいている
・あくび
【子供がこんな症状を口にしたら要注意】
・めまい
・頭痛
・手足の痛み
・吐き気
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この記事を書いたひと
大北瑞季
1994年生まれ 愛知県出身 主に福岡・佐賀での裁判についてのニュース記事を担当。 プライベートでは1児の母であり、出産や育児の話題についても精力的に取材を行う。