PageTopButton

シメは絶品「濃厚かしわ飯」。深夜3時まで営業、こんな店を待っていた!

UMAGA

暖簾をくぐれば気立てのいい店主が迎えてくれて、品書きを開けば気になるメニューが目白押し。生ビールの泡はきめ細やかで、突き出しのお浸しはシャッキリ。小気味良い歯ざわりの後、上品な出汁の香りがふわりと漂いました。この瞬間、私は心の中でグッとガッツポーズ。
――いい店見つけた~!

いまのま 警固 外観

その“いい店”とは、警固本通りにあるサニーの真向かいに店を構える「いまのま」。今年の6月にオープンした料理自慢の居酒屋です。嬉しいことに、オーダーストップは翌2時、営業は翌3時まで。2、3軒目としてはもちろん、遅めの仕事終わりにも駆け込めるありがた~い一軒なのです。本当はあまり教えたくない……という気持ちをグッと堪え、ご紹介したいと思います。

いまのま 警固 店内

暖簾をくぐると店主の曽我部貴弘さん(右)と、共に店を支える三宅洋一さん(左)が笑顔で迎えてくれました。ライブ感のあるオープンキッチンとパリッとしたL字カウンター、さらに奥のロフトには半個室のテーブル席も1卓ありました。店舗デザインは「百式、トキシラズ、魚ト肴 いとおかし」など、数々の人気店を手掛けている空間設計・施工会社「ハグルマ」が担当。大人世代がくつろげる居心地の良さ、割烹と居酒屋を合わせたような“ちょうどいい空気感”を感じました。

いまのま 警固 メニュー いまのま 警固 メニュー

品書きは日々の仕入れにより変わる旬菜旬魚の料理にはじまり、日本酒やワインが進むおつまみメニュー、「いまのま上製」と書かれた名物料理、肉系の料理に旬魚のお造り(2種盛り800円~)と続きます。写真の品書きは一部ですが、これを見るだけでも“いい店”感、伝わるでしょ?
漬物系からタレや実山椒オイルといった調味料も自家製。野菜は毎日自分の足で探して仕入れ、旬魚は15年来の付き合いという柳橋連合市場の鮮魚店「天竜」から届けてもらっているそう。日本酒は福岡、佐賀、福島の酒販店から仕入れており、「糸島ハローブルワリー」のクラフトビールやワインも揃っていましたよ。

いまのま 警固 だし巻きたまご

食べたいものが多すぎる~と悩みながらも、まずは「いまのま」の看板料理を注文。オーダーごとに焼き上げる「だし巻きたまご」(1人前500円、注文2人前~、写真は1人前)です。大分県産のブランド卵「蘭王」を使って作るだし巻きは極厚でプルンプルン! 箸を入れたそばから、香りの良いカツオと昆布の一番出汁がジュワッと溢れ出します。

「僕は愛媛出身ですが、専門学校を出て最初に入った大阪の割烹でこの関西風のだし巻きたまごを食べて感動したんです。母の作る田舎風の甘い玉子焼きもいいけれど、日本料理の技術があればこうも変わるのかって。僕の原点という思いもあり、看板料理にしています」。曽我部さんはそう笑顔で話します。

いまのま 警固 天ぷら

続いては1ネタずつ注文でき、揚げたてを楽しめる天ぷらをオーダー。「えび」(350円)はプリプリ、「丸ごとピーマン」(180円)は熱々ジューシー、「稚鮎」(300円)は柔らかな身とほのかな苦味が格別です。「黄金穴子」(350円)は皮目のプリッと感を活かした揚げ具合、「新れんこん」(200円)は厚めでシャクッ!
――わかってるなぁ、ツボをついてくるなぁ。

この日はさらに「博多めん鯛焼き」(1個600円)や「いまのま特製浅漬け」(500円)、「いわしの実山椒オイル蒸し」(700円)、「クリスピー鶏唐揚げ」(1個200円)といった一品も注文。どの料理からもひと手間、ひと工夫、丁寧な仕事が伝わります。何と言っても全部美味しい~。

いまのま 警固 かしわ飯

そして丁寧な仕事といえば、極めつきのシメご飯! 「いまのま」では、シメにお米マイスター厳選の米を使った「白ごはん」(250円)とご飯のお供、「焼さば青菜混ぜご飯」(500円)や「博多とりスープぞうすい」(650円)といったご飯ものを用意しています。中でも注目は、南部鉄器の釜で注文ごとに炊き上げる「濃厚かしわ飯」(1,500円・写真)です。

いまのま 警固 かしわ飯

注文して待つこと30~40分ほどで運ばれてきたご飯は、名前の通り濃厚な味わい。しかし醤油辛さなどはなく、口いっぱいに広がる鶏の旨味とコク、根菜の香りがたまりません。米はべちゃっとせず、粒立ってツヤツヤ! 米粒よりも小さく均一に刻まれたニンジンとゴボウにもうなりました。根菜が口に当たらず、米と一緒に口に運ばれるので実に食べ心地がいいんです。一合炊きで茶碗2杯強(3杯弱)ほどあり、食べきれない分は包んでくれますよ。私は「明日の朝が楽しみ~」と思ったのも束の間、残念ながらあっという間に完食してしまいました……。

いまのま 警固 店主

素材の下処理や包丁使い、火入れや出汁の味わいにも確かな腕を感じ、ご経歴を伺ってみたところ、曽我部さんはあの名店出身でした。
「大阪の割烹、福岡の日本料理店などで経験を積み、独立前の2年間は“自分の総仕上げ”という思いもあり「田中田」にお世話になりました。「田中田」「飯家くーた」「二◯加屋長介」など、名店の先輩方も店を立ち上げた頃は深夜営業をされていましたし、それに習ってうちも深夜まで頑張っています。自分が学んできたもの、うまいと思うものをどんどん出して、遅い時間でもしっかりと美味しいものが食べられる、飲める店として認めてもらいたいですね」と曽我部さん。

味良し、腕良し、店の雰囲気と人柄も良し! 共に腕を振るう三宅さんの腕も良く、これはあっという間に繁盛店になりそう。すでに満席のことも多いようで、電話予約して行くことをおすすめします。飲んだ後のシメにいただく「本日のお味噌汁」(350円)も沁み入る美味しさですよ。

いまのま
福岡市中央区警固2-16-6 フィットけやき1F A号室
092-791-4020
18:00~OS翌2:00

店舗名:いまのま
ジャンル:居酒屋
住所:福岡市中央区警固2-16-6 フィットけやき1F A号室
電話番号:092-791-4020
営業時間:18:00~OS翌2:00
定休日:月曜
席数:カウンター9席、テーブル5席
個室:なし
メニュー:だし巻きたまご1人前500円(注文2人前~)、お造り2種盛り800円~、天ぷら180円~、クリスピー鶏唐揚げ1個200円、低温調理鶏レバー600円、南部鉄器 濃厚かしわご飯1合1,500円、海鮮丼1,500円、日本酒600円~
URL:https://www.instagram.com/kego_imanoma

この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう

radiko 防災ムービー「あなたのスマホを、防災ラジオに。」

この記事を書いたひと

UMAGA

homePagefacebookyoutubexinstagram

魅力的な福岡の食文化をもっと楽しんでいただくためのバイブルとして、厳選した信頼性のある情報を毎日更新中。