発展著しい六本松で昔ながらのスナックや居酒屋、焼鳥屋などが軒を連ね、近所の呑兵衛が集まる「京極街」。その正面のビル2階にあるのが、この界隈で唯一といっていいワインバー「principi」(プリンチピ)です。
以前は鳥飼のワイン専門酒店「奥田商店」の直営店として営業していましたが、元店長の青木悟朗さんが店を引き継ぎ、この4月に看板を掛け替えて再オープンしました。
青木悟朗さんは、かつてバリスタを目指しながら様々な業種のアルバイトを経験。その中の一つが「奥田商店」の配送の仕事でした。その後、独立開店の資金を貯めるために箱根のホテルで住み込みで働くことになり、本格的な飲食サービスの道へ。東京・西麻布の超人気イタリアンで経験を積んだ後に福岡に戻り、「奥田商店 六本松」の店長を任されることになります。その間、さらにワインの知識を深めてソムリエの資格を取り、ついに自分の店を持つことになりました。
レギュラーのグラスワインは600円からのリーズナブルな価格で、泡1種・白6種・赤6種という、充実のラインアップ。これだけ多彩なワインをグラスで提供できるのは、酸化を防止するガス充填式のディスペンサーを使っているためです。産地もフランス、イタリア、日本、ドイツ、アメリカなど世界各国からバランス良く取り揃えています。
「ワイン初心者のお客様も多いので、お手頃で飲みやすいものを揃えています」と青木さん。どれにしようか迷ったら、気軽に相談してみましょう、
まず白ワインは「wabi sabi」という雅なネーミングのオーストリアワインから。しっかりとした酸味と華やかな果実味があり、真夏のスターターにはぴったりです。おつまみに注文した「生ハム盛り合わせ」はサラミ、コッパ、プロシュートの3種類。このボリュームで800円はかなりのお値打ち価格で、これだけでワイン2杯はいけそうですね。
赤は青木さんのオススメというオーストラリアの「LOGAN」を。シラー100%にしてはキレイな酸味で、口あたりのいいエレガントな味わいです。つまみにも、オススメのイタリア風肉団子「ポルペッティ」(1,000円)をチョイスしました。このポルペッティをはじめ、ラザニアやピッツァのイタリアンなどは、以前UMAGAでも紹介した唐人町の「トラッテリア・ダイエ」で作ってもらっているそうで本格的な味。ワインとの相性もバッチリです。
青木さんとのワイン談義や筆者も住む六本松界隈の話で盛り上がったところで、シメの一杯には珍しい国産のマデラ酒「周五郎のマデラ」(900円)をオーダーしました。作家の山本周五郎がこよなく愛したといわれ、マスカットベリーA、甲州のぶどう品種にブランデーを添加したフルーティな香りに、甘すぎずコクのある味わい。食後酒には、甘口の貴腐ワイン・ソーテルヌも用意されています。
ほろ酔い気分になったところで今夜も酔客で賑わう「京極街」を横目に、ディープな六本松の余韻を楽しみながら帰路につきました。
principi(プリンチピ)
福岡市中央区六本松2-5-14高田ビル2F
080-3832-7647
ジャンル:ワインダイニング・ワインバー
住所:福岡市中央区六本松2-5-14高田ビル2F
電話番号:080-3832-7647
営業時間:18:00~翌1:00
定休日:不定
席数:カウンター6席、テーブル10席
個室:なし
メニュー:ノーチャージ、グラスワイン600円~、いちぢくクリームチーズ600円、生ハム盛り合わせ800円、チーズ単品800円~、肉団子1,000円、ラザニア1,300円、ピッツァ1,000円~
URL:https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400105/40043176/
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