「ざーっと大雨が降るような音がした」終戦4日前に行われた空襲 当時14歳の少女は炎の中を走った 今91歳
78年前の8月11日に福岡県久留米市を襲った空襲。214人の命が奪われました。終戦の4日前、燃えさかる炎の中を逃げた女性は、90歳を超えてなお、その体験を語り続けています。
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坂井幸子さんは子供たちに体験を語った
今月4日、坂井さんは久留米市の施設を訪れました。「久留米空襲の語り部」として、西国分小学校に通う子供たちに、自身の体験を話すためです。
坂井幸子さん
「火の手がねブワーッと上がる、一面火の海ですよ。後ろの方ではね小学生くらいの子供たちがわんわん怖いから泣いている。その時の状況というのはね、地獄みたいでした。本当に」
真剣に聞き入る子供たちに、坂井さんはたたみかけます。
「戦争は絶対にしてはいけない 勝った方も負けた方も残るのは悲しみと苦しみだけ」
坂井幸子さん
「とにかく一番大事なのは命です。命も財産も一瞬にして破壊してしまうのが戦争なんです。戦争は絶対にしてはいけない、勝った方も負けた方も残るのは悲しみと苦しみだけ。平和ほど尊いものはないです。平和ほど尊くて幸せなものはありません」
坂井さんの話を聞き終えた子供たち
「友達関係を大切にしたり、けんかになってもすぐに仲直りしたり、平和を大切に生きていこうと思いました」
「他の国ではまだ戦争をしている国があって、すぐにとめることはできないけれど、自分に出来ることから、小さな事から平和な世の中が作り上げられると思います」
今年92歳に「命ある限り語り続ける」
10月で92歳になる坂井さん。これからも自身の体験を若い世代に伝え続けていくつもりです。
坂井幸子さん
「自殺したり、むやみに人を殺したりする人が多いから命の大切さというものを本当に分かってほしいと思います。命のある限りは続けていきたいなと思いますね」
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この記事を書いたひと
小畠健太
1983年生まれ、岡山県出身。2008年入社。「寄り添った取材」をモットーに10年以上取材に取り組む。3児の父 趣味は釣りと楽器演奏