車通りが多い高宮通りから入る細い路地。人通りは少ないものの赴きある店が数軒並び、外から覗くとお客さんで賑わっています。そんな平尾の路地の奥に見つけたのが「Beer&Wine ドードー」です。
「フレンチをもっとカジュアルに、身近に楽しんでほしい」との思いではじまった「ドードー」。以前、同じく平尾にあった「喫茶アザラシ」(現在は閉店)で、間借り営業を行っていましたが、昨年9月に今の場所でオープンしました。
扉を開けると、左手にカウンター席、右手にテーブル席。さらに正面奥には、ガラス張りのワインセラーがあって期待が高まります。ホテルのレストランでホールを経験したことがあるというオーナーシェフの阿部朋矢さん。「お客さまにお伝えするため、ワインの勉強をしていたらハマッてしまいました」とのことで、フランスワインを中心に100種ほどをそろえています。1本4,000~5,000円が中心で、実際にワインセラーに入って好みの1本を選ぶことが可能です。もちろん、グラスワインもあり、赤・白それぞれ3種類から選べます。
またクラフトビールにも注目です。「柚子ラガー」(680円)、「だいだいエール」(750円)など月替わりで常時4種類を用意。そこに加えて、阿部さんおすすめのクラフトビールが登場することもあります。
初めてのお店ということもあって、お店のおすすめをオーダー。1皿目は、「エビのソテーとクスクスのサラダ」(980円)。プリッと歯応えの香ばしいエビに程よい酸味のレモンドレッシングがよく合います。プチプチとした食感のクスクスも、ほんのりとレモンの香りがあり、爽やかな一皿。日によって、エビではなくイカ、秋にはサンマと組み合わせることもあるといい、季節により組み合わせの妙が楽しめそうです。
こちらのサラダ、白ワインとはもちろん、「カルヴァドスハイボール」(680円)とも相性抜群! アップルブランデーのカルヴァドスにさらにりんごを漬け込むことで、強い果実味を感じながらも料理の邪魔をしないすっきりしたあと味です。
メインに選んだ「鴨ムネ肉のロースト ポルトワインのソース」(2,400円)は、目の前に出された瞬間、しっとりとした艶をまとう鴨肉にうっとり。皮目はパリッと香ばしく、やわらかな肉からはじわりと旨味が広がります。程良い塩味でそのままでも十分美味しいものの、甘味があるポルトワインで作ったソースと絡めることで、より香り豊かに、芳醇な肉の味が楽しめます。2~3人でシェアしても満足できるボリュームがうれしい!
「馬すね肉の赤ワイン煮込み」(2,200円)もおすすめ。以前、阿部さんが熊本で暮らしていたとき、居酒屋ですじ煮込みといえば、牛ではなく馬のすじ肉だったことにヒントを得て生まれたそうです。繊維質が多い馬すじ肉を使う場合は、牛肉よりも長い5~6時間、じっくり煮込んで作ります。食欲そそる香りが立つ赤ワイン煮込みは、フォークがスッと入るやわらかさ。しっかりとした肉々しさのなかに、赤ワインによって生まれる複雑なコクを感じて食べ応えがある逸品です。
丁寧に作られた本格フレンチをカジュアルに楽しむことができる「ドードー」。仲間と共に、畑の手入れや収穫などを行うこともあるという阿部さんは、季節の野菜を積極的に使い、メニューも日により都度都度、変更しています。
午後3時から営業しているので、明るい時間に一杯楽しむのはもちろん「デザートヤコーヒーもあるので、カフェがわりに気軽に利用していただければ」とにっこり。デートやグループでの食事だけでなく、1人でもふらっと立ち寄りたくなるサードプレイスのようなお店です。
Beer&Wine ドードー
福岡市中央区平尾2-2-20平尾ファミリア1F
092-600-4254
ジャンル:フランス料理
住所:福岡市中央区平尾2-2-20平尾ファミリア1F
電話番号:092-600-4254
営業時間:15:00~OS24:00
定休日:不定
席数:カウンター7席、テーブル10席
個室:なし
メニュー:鴨ムネ肉のロースト ポルトワインのソース2,400円、エビのソテーとクスクスのサラダ980円、馬すね肉の赤ワイン煮込み2,200円、極厚豚ロースとザワークラフト2,300円、本日のカルパッチョ1,200円、カルヴァドスハイボール680円、グラスワイン500円~
URL:https://www.instagram.com/beer_and_wine_dodo/
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