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“豚熱”風評被害に気をもむ農家、ワクチン打った豚を食べてもよい?行政「まったく問題ない」

国内の豚の飼育頭数の3割を占める九州。“豚熱”のワクチン接種が19日から始まったものの、養豚農家はさらに感染が広がらないか警戒感を強めています。ワクチンを接種した豚が流通するにあたって、風評被害も気にしています。初日に接種した養豚農家は「安全性に問題が無いと消費者に伝えて欲しい」と話しています。

40キロ先で“豚熱”ワクチンを打っても心配する農家

「きょうの昼1時半から打ち始めます」

こう話すのは、糸島市の養豚場井上ピッグファームの井上博幸社長です。約8000頭の豚を飼育しています。今月4日に訪れた際は驚いた様子でこう語っていました。

井上社長「嘘?と思いましたよ。え?なんで?ってなんで唐津なの?っていう感じですよ」

40キロほどしか離れていない佐賀県唐津市で豚熱が発生したことに不安を覚えていた井上さん。ワクチン接種が始まったものの安心はできないと話します。

井上社長「ワクチンを打ってずっとサイクルしていけば、少しは安心感が出ると思います。保健所に聞いても2回目、3回目のワクチンが大丈夫とはまだ言えませんという話。だから急ぎすぎていない?という感じ」

ワクチンを打った豚を食べても「安全性に問題なし」

井上ピッグファームでは、毎月1200頭ほどの豚が生まれます。生後40日前後から打つ初回のワクチンの費用負担はありませんが、2回目以降は自費で毎月1200頭分を打ち続けなくてはいけません。全国の3分の1の豚が集まる九州が接種推奨地域に指定されたことで、今後も継続して打てるだけのワクチンを確保できるのか不安を抱えています。風評被害も気になっています。

井上社長「消費者は、ワクチンを打った豚を食べて大丈夫なんですかと。消費者に対し、ワクチンを打っても本当に大丈夫だと伝えてほしいです」

福岡県の担当者は「2回目以降のワクチンも継続して打てるよう手配する」としたうえで、ワクチンを接種しても「安全性はまったく問題ないので安心してほしい」と話しています。

"豚熱”飼育頭数3割を占める九州でも・・・

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